手軽屋
ツール一覧

産休育休の社保免除 2026年|月14日ルール・本人と会社の負担ゼロ・将来年金は満額

2026年6月15日更新(令和4年10月改正の月14日ルール・令和8年10月の国年育児免除開始対応)

先に結論

産前産後休業中の保険料免除

産前産後休業(出産予定日前6週間・出産後8週間)中は、健康保険料と厚生年金保険料が本人・事業主の両方で全額免除されます。免除期間は産前産後休業開始日の属する月から、終了日の翌日が属する月の前月までです。

手続きは事業主が「産前産後休業取得者申出書」を、産前産後休業中または終了後すぐに日本年金機構(事務センターまたは年金事務所)へ提出します。本人がやることはありません。

免除されてもこの期間は「保険料納付済み」期間として年金記録に反映されるため、将来の老齢厚生年金額が減ることはありません。社会保険料は丸ごと浮きつつ、年金は満額もらえる、という制度設計です。

育児休業中の保険料免除:月14日ルール

育児休業中も同様に健保・厚年が本人・事業主とも全額免除されます。免除月の判定ルールは、令和4年10月1日に改正されました。

この改正により、「月末数日だけ育休を取れば1か月分の社保が浮く」という抜け穴がふさがれた一方で、「月中の連続2週間で取った育休」もきちんと免除対象になるようになりました。例えば6月10日〜6月25日の16日間の育休なら、6月分が免除されます。

賞与の社会保険料免除:1か月超の育休が条件

賞与にかかる社会保険料の免除は、月額保険料より厳しい要件になっています。賞与が支給された月の月末を含む連続した1か月超(暦月)の育休を取得していることが条件です。

例:6月20日に夏季賞与が支給される会社の場合、6月20日〜7月20日のように1か月を超えて育休を取らないと、6月の賞与にかかる社保料は免除されません。短期の育休(2週間〜1か月以内)では月額の社保は免除されますが、賞与は免除対象外です。

賞与の社保料免除を狙うなら、賞与支給月をまたいで1か月超の育休計画を組むのが定石です。標準賞与額の上限(健保573万円・厚年150万円)に届く高額賞与の人ほど、賞与免除の恩恵が大きくなります。

産後パパ育休(出生時育児休業)の扱い

産後パパ育休(出生時育児休業)は、子の出生後8週間以内に最大28日まで取れる父親向けの育休制度です。2回に分割して取得することもできます。社会保険料免除の判定は通常の育休と同じく、月末取得 or 月14日以上取得のOR条件です。

例えば「7月1日〜7月14日(14日間)」「7月15日〜7月28日(14日間)」と2回に分けて取った場合、合算で月14日以上を満たすかどうかではなく、各取得期間が連続して月14日以上か、または月末を含むかで判定されます。事業主が日本年金機構へ「育児休業等取得者申出書」を分割提出することで、それぞれの月の免除が処理されます。

令和8年10月から:国民年金にも育児免除が始まる

令和8年(2026年)10月1日から、国民年金第1号被保険者(自営業・フリーランス・無職など)にも育児期間中の保険料免除制度が始まります。これまで国民年金には産前産後の4か月間免除はありましたが、育児期間の免除はありませんでした。

新制度の主な内容(日本年金機構の公表に基づく令和8年6月時点の概要):

自営業・フリーランスでも育児期間中の17,510円/月(令和7年度)相当が浮くため、産前産後免除と合わせて最大16か月分・約28万円の負担減になる計算です。子育て世帯のフリーランスは令和8年10月の制度開始を逃さないように。

申し出忘れ・遡及救済・養育特例

事業主の申し出忘れで産休育休中の免除がされていなかった場合、原則として育児休業終了の翌日から起算して2年以内であれば遡って免除申請が可能です。給与明細を遡って保険料が引かれていないか確認し、引かれていたら経理に遡及申請を依頼しましょう。

育休復帰後は時短勤務で標準報酬月額が下がりがちですが、3歳未満の子を養育している期間「養育期間中の従前標準報酬月額みなし措置」で将来の年金額が守られます(詳細は標準報酬月額の決め方を参照)。社会保険料は実際の下がった等級で安く、年金額は下がる前の水準で計算される仕組みです。

免除前の社会保険料を確認

産休育休に入る前に、毎月いくら浮くのかを試算しておくと家計の見通しが立ちます。

社会保険料の計算を使う

関連する制度ツール

出典(一次情報・2026年6月確認)

本記事は日本年金機構・厚生労働省の令和8年6月時点の公表値を基に作成しています。住民税は産休育休中も免除対象外(前年所得ベース)なので、別途家計の準備が必要です。国民年金育児免除制度(令和8年10月施行)の詳細運用は施行直前に日本年金機構公式サイトで再確認してください。