副業会社員のダブルワーク年収の壁|106万・130万の合算ルールと社会保険
2026年6月15日更新(令和7年改正・2025年年金制度改正法に対応)
先に結論
- ・106万円の壁は「勤務先ごと」に判定(週20時間以上+月8.8万円以上+51人以上の事業所)
- ・130万円の壁は「本業+副業の合算」で判定(家族の社保の扶養)
- ・どちらの勤務先も週20時間未満なら、現状は106万円の対象外
- ・副業の住民税は「自分で納付」を選ぶと本業に通知されにくい
- ・副業所得が年20万円超なら確定申告が必要(会社員のケース)
106万円の壁は「勤務先ごと」に見る
勤務先の社会保険(厚生年金・健康保険)への加入判定は、勤務先ごとに独立して行われます。具体的には、各勤務先で次のすべてを満たした場合に加入対象となります。
- ・週の所定労働時間が20時間以上
- ・月額賃金8.8万円以上(年収換算約106万円)
- ・2か月超の雇用見込み
- ・従業員51人以上の事業所
- ・学生でないこと(夜間・通信制等は除く)
本業+副業の合算で見るのではなく、それぞれの勤務先で独立してすべての条件を満たしたかどうかを判定します。どちらも週20時間未満であれば、合計で年収100万円を超えても106万円の判定には引っかかりません。
なお、2025年6月成立の年金制度改正法で、賃金要件8.8万円は施行から3年以内(おおむね2026年10月目処)に撤廃されます。撤廃後は週20時間以上であれば金額問わず加入、ということになります。
130万円の壁は「合算で判定」
家族(配偶者・親など)の健康保険の扶養に入っている場合の130万円の壁は、本業と副業の収入を合算して判定します。「片方が80万、もう片方が60万」の合計140万円でも、合算で130万円を超えれば扶養から外れます。
通勤費が含まれる/含まれないなどの細かい運用は健康保険組合によって異なるので、扶養に入っている健保組合に必ず確認してください。
本業で社保加入済みの会社員が副業する場合
すでに本業で厚生年金・健康保険に加入している会社員が、副業先でも加入要件を満たした場合は、「二以上事業所勤務届」を提出し、主たる勤務先を選択して保険料が按分されます。手取り計算が複雑になるので、副業先の社保加入は本業の人事・社会保険労務士に確認するのが安全です。
副業が業務委託(雇用契約でない)の場合は、副業側で勤務先の社会保険には入りません。代わりに副業の所得は事業所得・雑所得として確定申告で精算します。
住民税の特別徴収で副業がバレる仕組み
副業の所得は確定申告すると、本業+副業の合計所得に対する住民税が算出されます。住民税の納付方法は次の2通りです。
- ・特別徴収:本業の給与から天引き(市区町村が本業に通知 → 本業の給与に対して大きすぎる住民税が引かれて、経理に気付かれる可能性)
- ・普通徴収(自分で納付):副業分の住民税だけ自宅に納付書が届く(本業に通知されにくい)
- ・確定申告書の「住民税に関する事項」で「自分で納付」を選択することで、副業分だけ普通徴収にできるケースがある(自治体によって対応が異なる)
ただし、給与所得は原則特別徴収なので、副業がアルバイト(給与)の場合は普通徴収を選べない自治体も多いです。業務委託(事業所得・雑所得)の場合は普通徴収が選びやすいです。
確定申告20万円ルール
会社員(給与所得者)が副業で得た所得(収入から経費を引いた金額)が年20万円超の場合、確定申告が必要です。20万円以下なら所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告は20万円以下でも必要です(市区町村に給与以外の所得を申告)。
「20万円以下なら何もしなくていい」というのは所得税だけの話で、住民税側は別ルートで申告が必要なので注意してください。
本業+副業の合計、どの壁の手前?
「立場:その他」を選ぶと、合計年収から次の壁までの残りを即表示します。
年収の壁チェックを使う関連する制度ツール
- ・確定申告が必要か判定(副業20万超ルール)
- ・住民税の目安(副業分の住民税試算)
- ・社会保険料の計算(合算で130万超えた場合の負担)
- ・iDeCoの掛金(副業所得の節税枠)
出典(一次情報・2026年6月確認)
本記事は令和7年12月1日施行の所得税改正と2025年6月成立の年金制度改正法の確定値を一次情報で確認したものです。社会保険の運用や住民税の徴収方法は勤務先・自治体・健保組合により異なるため、最終判断はそれぞれにご確認ください。