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退職金の税金 計算

勤続年数と退職金額を入れるだけで、退職金にかかる所得税・復興特別所得税・住民税(分離課税)が計算できます。短期退職手当・特定役員退職手当の例外、申告書未提出時の20.42%源泉徴収にも対応。

✅ 2026年6月14日 一次情報確認済み(国税庁)

退職所得控除(20年以下40万円×A・20年超800万円+70万円×(A−20)・最低80万円・障害退職+100万円)/1/2課税・特定役員退職手当の1/2なし・短期退職手当300万円超ルール(令和4年改正)/所得税の速算表7段階/復興特別所得税2.1%/住民税10%分離課税(道府県4%+市町村6%)/受給申告書未提出時の20.42%源泉徴収。出典:

入社日から退職日までの勤続期間。1年未満の端数は1年に切上げ。

退職一時金・功労金など、退職に基因して支払われる額面の合計。

退職手当等の区分(所得税法第30条)

退職金から差し引かれる税金(分離課税・特別徴収)

264,337円

手取り:約14,735,663円(退職金15,000,000円 − 税金264,337円

勤続年数(切上げ後)25
退職所得控除額11,500,000円
課税退職所得金額(1,000円未満切捨)1,750,000円
所得税(速算表)87,500円
復興特別所得税(所得税×2.1%)1,837円
所得税+復興(源泉徴収額)89,337円
住民税(道府県4%+市町村6%=10%・分離課税)175,000円

退職所得は他の所得と分離して所得税を計算(所得税法第30条)。会社が源泉徴収・特別徴収で天引きするため、受給申告書を提出していれば確定申告は原則不要。iDeCo(確定拠出年金)一時金や前職退職金を同じ年または近接した年に受け取った場合は、退職所得控除の重複期間按分が必要で本ツールの数値より控除が減ります。

計算根拠:所得税法第30条(退職所得)・第89条(税率)・第201条(源泉徴収)/国税庁タックスアンサー No.1420・No.2732/復興財確法第28条/地方税法第50条の2(退職所得分離課税)。令和7年4月1日現在の法令・税率に基づきます。短期退職手当等の300万円超ルールは令和4年1月1日以後に支払われる退職手当に適用。

使い方と仕組み

このツールは、定年退職・自己都合退職・転職時の退職金にかかる税金(所得税+復興特別所得税+住民税)を計算するためのものです。退職金は給与所得や事業所得とは別に「退職所得」として分離課税される特殊な所得で、控除も計算順序も他とは違います。まず勤続年数に応じた「退職所得控除額」を引き、残額を1/2にしてから速算表に当てはめるのが基本。たとえば勤続30年で退職金2,000万円のサラリーマンなら、控除1,500万円・残額500万円・課税退職所得250万円となり、所得税は税率10%階級でわずか152,500円(速算表で計算)。給与所得として2,000万円稼いだ場合の所得税520万円超と比べると圧倒的に軽く、退職金優遇税制と言われる所以です。

退職所得控除額の計算は、勤続20年を境に階段が2段あります。20年以下なら「40万円×勤続年数」(最低80万円)、20年超なら「800万円+70万円×(勤続年数−20)」。勤続年数の1年未満端数は1年に切上げる(30年2ヶ月→31年扱い)ので、退職日を月末にずらすだけで控除が70万円増えるケースもあります。障害者になったことが直接原因で退職した場合は控除額に+100万円が加算されます(所得税法第30条第3項)。なお、1/2課税には2つの例外があり、ひとつは特定役員退職手当等(会社役員などとして勤続5年以下)で1/2なし全額課税、もうひとつは短期退職手当等(役員以外で勤続5年以下、令和4年改正)で残額が300万円を超える部分は1/2なし。これらは会社員の駆け込み転職対策で導入された制度です。

退職する際、会社に「退職所得の受給に関する申告書」を提出すれば、上記の正しい計算で会社が所得税を源泉徴収・住民税を特別徴収(分離課税)してくれて、原則として確定申告は不要です。提出しない場合は退職金の額に一律20.42%が源泉徴収され、たいてい税金を払い過ぎる結果になります。その場合は翌年の確定申告で精算すれば差額が還付されますが、手間を考えれば申告書は必ず会社に出すのが得策です。住民税は退職所得金額×10%(道府県民税4%+市町村民税6%)の分離課税で、退職金支払時に会社が天引きして市町村へ納付します(地方税法第50条の2)。

iDeCo(個人型確定拠出年金)の老齢給付金一時金や前職退職金と同じ年または近接した年に受け取る場合は、退職所得控除の「重複期間按分」という調整が入り、控除額が減ります。退職金は前年以前19年内、iDeCo一時金は令和8年1月1日以後の支給分から前年以前9年内(令和7年12月31日までは前年以前4年内)にもらった退職手当の勤続期間と重なる部分の控除が差し引かれる仕組み(国税庁No.2732)。本ツールは単独の退職金計算に特化しており、iDeCoや前職退職金が絡む場合は税理士または確定申告書等作成コーナーで個別計算してください。

こんなときに便利

定年退職前に手取り額を試算したい

60歳定年で勤続38年・退職金2,500万円の見込みなら、退職所得控除は800万円+70万円×18年=2,060万円。課税退職所得は(2,500−2,060)÷2=220万円。所得税は速算表10%階級で220万×10%−97,500=122,500円、復興込で約125,000円。住民税は220,000円。合計345,000円が天引きされ、手取りは約2,455,000円減じて2,155,000円ではなく、2,500万円−約34.5万円=約2,465.5万円。退職前にライフプランの基礎数字として把握できます。

転職時に退職金のタイミング・受給申告書の有無で比較

勤続8年・退職金400万円で転職するケースで、申告書提出ありなら控除320万円・課税40万円・所得税20,000円・住民税40,000円の合計約60,000円。提出なしなら退職金400万×20.42%=816,800円が源泉徴収される計算で、確定申告で差額75万円超が還付されます。本ツールで両パターンを切り替えて比較し、確定申告の手間と還付額のトレードオフを確認できます。

入社5年以内の若手退職・短期退職手当の300万円超分岐を確認

新卒入社4年で退職金500万円(業績連動の早期退職パッケージなど)を受け取る場合、勤続5年以下の非役員は「短期退職手当等」に該当。退職所得控除40万×4年=160万、残額340万のうち300万を超える40万には1/2課税が適用されません。課税退職所得は150万+40万=190万、所得税95,000円・住民税190,000円・合計約287,000円。通常の1/2課税のつもりで試算していると数万円のズレが出るので、本ツールで区分を正しく選ぶことが大事です。

役員報酬5年以下で大きな退職慰労金を受ける場合の試算

社外取締役を5年以下で退任して退職慰労金1,500万円を受ける場合、「特定役員退職手当等」に該当し1/2課税の適用がありません。控除40万×5=200万、課税退職所得1,300万、所得税は1,300万×33%−1,536,000=2,754,000円(復興込約281万)、住民税130万円、合計約411万円。同じ1,500万円を勤続20年の一般退職手当として受け取った場合(控除800万・課税350万・所得税27.25万・住民税35万・合計約62万)と比べて約350万円多く課税される仕組みです。

よくある質問

Q. 退職所得控除の計算式は?

A. 勤続20年以下は「40万円×勤続年数」(80万円未満なら80万円)、20年超は「800万円+70万円×(勤続年数−20)」。勤続25年なら800万+70万×5=1,150万円、勤続38年なら800万+70万×18=2,060万円、勤続10年なら40万×10=400万円が控除額。障害者になったことが直接原因で退職した場合は、上記の額に+100万円が加算されます(所得税法第30条第3項・国税庁No.1420)。

Q. 勤続年数の数え方は?1年未満の端数はどうなる?

A. 入社日から退職日までの勤続期間で、1年未満の端数は1年に切り上げます(国税庁No.2732)。30年2ヶ月なら31年扱い、5年0ヶ月1日でも6年扱い。月途中の退職でも、退職日が属する月までを含めて1年単位で切り上げるため、退職日を1日ずらすだけで控除額が70万円増えることもあります。長期欠勤・休職期間も原則として勤続期間に含まれますが、他社で勤務するための休職や日額表丙欄適用期間は除かれます。

Q. 短期退職手当等の「300万円超部分は1/2なし」とは?

A. 令和4年(2022年)1月1日改正で、役員以外の方が勤続5年以下で退職金を受ける場合の特別ルールです。退職金収入−退職所得控除=残額が300万円以下なら通常通り残額×1/2、300万円を超える部分は1/2課税が適用されません。式は「150万円+{収入金額−(300万円+退職所得控除額)}」。例:勤続4年・退職金500万・控除160万なら、残額340万のうち300万までは1/2=150万、超過分40万は全額課税。課税退職所得は150万+40万=190万円となります(国税庁No.2732)。

Q. 1/2課税の根拠と特定役員退職手当の例外は?

A. 退職金は長年の勤労に対する一時的な報酬で、税金が一気にかかると老後資金を圧迫するため、所得税法第30条第2項により「収入−控除」の1/2だけを課税対象としています。ただし、会社役員・国会議員・国家公務員などの「役員等」として勤続5年以下の退職手当(特定役員退職手当等)は1/2課税が適用されず、控除後の全額が課税対象になります。これは役員退任時に多額の退職慰労金を受け取って税率を下げる節税スキーム対策として、平成24年改正で導入されました。

Q. iDeCoの一時金と退職金を同じ年に受け取るとどうなりますか?

A. iDeCo(確定拠出年金)の老齢給付金を一時金で受け取ると退職所得扱いになり、会社からの退職金と同じ「退職所得控除」を共有します。同じ年に両方を受け取る場合や、近接した年に受け取る場合は、重複する勤続期間の控除が差し引かれる「按分」が必要です。退職金(会社)は前年以前19年内、iDeCo一時金は令和8年1月1日以後の受給分から前年以前9年内(令和7年12月31日までの受給分は前年以前4年内)の退職手当との重複が対象。本ツールは単独計算用なので、両方が絡む場合は税理士または国税庁の確定申告書等作成コーナーで個別試算してください(国税庁No.2732)。

Q. 「退職所得の受給に関する申告書」を提出するとどう変わる?

A. この申告書を退職時に会社に提出すると、会社が退職所得控除・1/2課税・速算表を使って正しい税額を源泉徴収してくれて、原則として確定申告は不要になります(分離課税で完結)。未提出だと退職金の支給額に一律20.42%(所得税20%+復興2.1%相当)が源泉徴収され、たいてい税金を払い過ぎる結果に。その場合は翌年の確定申告で精算すれば差額が還付されますが、手間と還付までのタイムラグを考えれば、必ず申告書を提出するほうが有利です。

Q. 住民税はなぜ「分離課税」で給与所得と違うんですか?

A. 住民税は通常、前年の所得を基に翌年6月から12回に分けて徴収されますが、退職所得については「現年分離課税」という特例で、退職所得金額×10%(道府県民税4%+市町村民税6%)を退職金支払時に会社が一括天引きして市町村に納付します(地方税法第50条の2・第328条)。これにより、退職翌年6月に住民税の請求書が届くということがなく、退職金の中から納付が完結します。なお、退職金以外の所得(給与・年金など)の住民税は通常通り翌年徴収。退職金1,500万円・控除1,150万円・課税175万円のケースなら、住民税は175万×10%=175,000円が即時天引きされます。

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