結論 — 暑中は梅雨明け〜立秋前日、残暑は立秋〜8月末
暑中見舞いを出す時期は、ざっくり梅雨明け〜立秋(8月7日頃)の前日までです。立秋を過ぎたら名前が「残暑見舞い」に変わり、8月末までに届くように出します。
ただし「梅雨明け」も「立秋」も年によって日付がずれます。手帳に「7月15日〜8月6日が暑中、8月7日〜8月31日が残暑」と固定で書いておくと、毎年わずかにズレた判断をしてしまうので、ここでは二十四節気の根拠から押さえます。
二十四節気で読む — 小暑・大暑・立秋・処暑
国立天文台暦計算室の二十四節気は、太陽の通り道(黄道)を24等分して、太陽がどの角度(黄経)にいるかで季節を区切る方法です。年により1日前後しますが、夏のあたりは次の4つを押さえれば十分です。
| 節気 | 黄経 | 日付 | 意味 |
|---|---|---|---|
| 小暑(しょうしょ) | 105度 | 7月7日頃 | 暑さが本格的になる時期。梅雨明けと前後する |
| 大暑(たいしょ) | 120度 | 7月23日頃 | 一年でいちばん暑い時期。暑中見舞いのピーク |
| 立秋(りっしゅう) | 135度 | 8月7日頃 | 暦の上で秋。前日まで暑中/当日から残暑 |
| 処暑(しょしょ) | 150度 | 8月23日頃 | 暑さが峠を越えるとされる節気。残暑の終わり頃 |
※黄経の値は国立天文台暦計算室「二十四節気」定義に基づきます。日付は年により1日前後します。
「梅雨明け説」と「小暑説」と「土用説」 — 3つの開始日
暑中見舞いの「いつから」については、実は3つの考え方があり、地域・家庭・流派でばらつきがあります。
- 梅雨明け説:「実際に暑くなってから」が主旨にあう、という考え。気象庁の梅雨明け平年値(1991〜2020)が判断のよりどころ。
- 小暑説:暦の上で小暑(7月7日頃)に入ったら、という考え。北海道などそもそも梅雨がない地域では小暑説が分かりやすい。
- 夏の土用説:立秋前約18日間の「夏の土用」(7月20日頃〜8月7日頃)に出す、という流派。最も狭い期間。
実用的には梅雨明け〜立秋前日が最も無難です。土用説まで絞ると、東日本以北・関東以南で梅雨明けが大幅にずれた年に対応できません。
気象庁の梅雨明け平年値 — 1991〜2020データ
気象庁が公表している1991〜2020年の梅雨明けの平年値は、地方ごとに以下のような目安です(年により1〜2週間前後します)。
- 九州南部:7月15日頃
- 九州北部:7月19日頃
- 四国・中国・近畿:7月19日〜21日頃
- 東海:7月19日頃
- 関東甲信:7月19日頃
- 北陸:7月23日頃
- 東北南部:7月24日頃
- 東北北部:7月28日頃
- 沖縄:6月21日頃(最も早い)
北海道は梅雨がないため、暑中見舞いは小暑(7月7日頃)を目安にするとよいでしょう。沖縄はかなり早い時期から出せます。
立秋切替の合図 — 「盛夏」が「晩夏」になる
最も間違えやすいのが、立秋を境に名前と結びの語句が変わることです。
- 立秋前日まで:見舞いの種類「暑中お見舞い申し上げます」/結びの月「盛夏」「炎暑」「酷暑」
- 立秋以降:見舞いの種類「残暑お見舞い申し上げます」/結びの月「晩夏」「立秋」「葉月(はづき)」
投函日が8月7日前後にかかる場合は、受け取る相手の手元に届く日を基準に判断します。郵便配達は通常翌日着なので、8月6日に投函しても相手に8月7日(立秋)に届くなら、「残暑お見舞い」として書く方が無難です。
「暑中見舞いの作成・印刷ツール」では、暑中/残暑の切り替えで結びの語句が「盛夏」「晩夏」に自動で切り替わります。手書きで迷う頻度は減るはずです。
遅れて立秋を過ぎてしまったら
「暑中見舞いを書くつもりが、忙しくて立秋を過ぎてしまった」というのはよくある話です。この場合は、迷わず残暑見舞いに切り替えてください。
- 「暑中お見舞い申し上げます」→「残暑お見舞い申し上げます」に書き替える
- 結びの「盛夏」→「晩夏」または日付(「令和○年八月吉日」)に
- 本文も「猛暑が続いておりますが」→「立秋とは名ばかりの暑さが続いておりますが」に微調整
- 8月末を過ぎた場合は「お見舞い」自体を見送り、9月以降は「初秋の候」「秋涼の候」など別のあいさつ状にする
投函の目安 — 配達日から逆算する
「相手に届く日」が基準なので、投函は到着希望日の1〜2日前を目安にします。
- 暑中見舞いのピークを狙うなら、大暑(7月23日頃)〜立秋前日(8月6日頃)に届くよう投函
- 立秋切替を意識するなら、8月3〜4日投函が「ぎりぎり暑中見舞い」のライン
- 「土日を挟むと配達が遅れる」ことに注意。週末投函はお盆期間中はさらに遅れる可能性
- 沖縄など遠隔地への配達は3〜4日前後かかる場合があるので、余裕をもって投函
関連ツール・記事
- 暑中見舞いの作成・印刷 — 文例3種で暑中/残暑を切替。
- 相手別文例集:友人・取引先・目上の方 — 立場別の書き分け。
- はがきマナーと残暑見舞いとの違い — 表書き・縦書き・差出人のルール。
- お中元の時期早見 — 地域別の贈り時期と暑中見舞いの違い。
- 祝日カレンダー — お盆期間と投函日チェック。