リボ残高一括払いと繰上返済:いま手元の10万円をどう投下すれば手数料を最小化できるか
年率15%・残高30万円・毎月1万円返済のケースを基準に、一括10万円・支払額増額・温存の3パターンを数字で比較します。
前提:「手数料 = 残高 × 期間 × 月利」
リボ払いの手数料を減らす本質は単純です。
- ・手数料は「残高×期間」に比例する
- ・繰上返済は残高を減らす=以降の月利が当たる元本を減らす
- ・毎月の支払額増額は期間を短くする=月利が当たる回数を減らす
- ・一括返済は両方を同時に最大化する究極の繰上返済
つまり「いつ・いくら投下するか」を決めるには、各パターンの「残高×期間×月利」の合計を比べればよい、というシンプルな話になります。
基準ケース:残高30万円・年率15%・月1万円返済
まずは何もしない場合の完済までを基準にします(元利定額方式)。
- ・完済まで:約35ヶ月(約2年11ヶ月)
- ・支払総額:約34.6万円
- ・手数料総額:約4.6万円
ここに「ボーナス10万円」が入ったと仮定して、3つの選択肢を比較します。
3パターンの比較
| パターン | 投下方法 | 完済まで | 手数料総額 | 節約額 |
|---|---|---|---|---|
| 基準 | 何もしない | 35ヶ月 | 4.6万円 | — |
| A:一括10万円 | 繰上10万円+月1万円継続 | 23ヶ月 | 約2.5万円 | 約2.1万円 |
| B:月+5千円増額 | 月1.5万円返済を約20ヶ月 | 22ヶ月 | 約2.9万円 | 約1.7万円 |
| C:半額温存(5万繰上) | 繰上5万円+月1万円継続 | 29ヶ月 | 約3.5万円 | 約1.1万円 |
数字を並べると、「いま使える資金を、いまできるだけ多く元本に当てる」パターンAが最も手数料を削減できます。 Cの「温存」は次回ボーナスを当てにする選択ですが、その間も手数料が積み上がるため、節約効果は半減します。
他の借入が並行している場合の優先順位
リボ残高に加えて、キャッシングリボや住宅ローンを抱えているケースは多いです。 その場合の優先順位は「金利の高い順」が基本です。
- ・第1優先:キャッシングリボ(年率18%前後)の残高
- ・第2優先:ショッピングリボ(年率15%前後)の残高
- ・第3優先:カードローン・消費者金融(年率4〜18%)
- ・第4優先:自動車ローン・教育ローン(年率2〜8%)
- ・最後:住宅ローン(年率1%前後)
住宅ローンを繰上返済する前にリボ残高を完済する、というのが鉄則です。 住宅ローン控除(年末残高×0.7%)の還付を加味しても、リボ手数料の節約効果のほうが圧倒的に大きいケースがほとんどです。
生活防衛資金は残す
「全額繰上が最強」と言っても、生活防衛資金まで投下するのは危険です。急な出費があると、結局またリボに頼ることになります。
- ・最低限残す金額:生活費の3ヶ月分(独身)/6ヶ月分(家族あり)が目安
- ・残しすぎない:金利15%の残高がある間に、低金利の貯金を厚くするのは数字上不利
- ・増額返済の継続性:月+5千円増額は家計に固定費として残るため、無理な増額は避ける
- ・新規利用を1回払いに戻す:繰上返済より優先度が高い場合あり(残高が増え続けるなら効果が打ち消される)
手軽屋のリボ払い返済シミュレーションで、自分の残高・年率・支払額の組合せを試算してから判断するのが安全策です。