医療費控除と還付申告 2026|10万円ルール・家族合算・5年遡及
1年間の医療費が10万円(所得200万円未満は所得×5%)を超えた人は還付申告できる。 会社員でも年末調整では処理されないため、自分で確定申告(還付申告)が必要。 5年遡及可能なので、過去の出し忘れも今からまとめて提出できる。
医療費控除の計算式と上限
医療費控除額 = 支払った医療費 − 保険等で補てんされる金額 − 10万円(所得200万未満なら所得×5%)
上限:200万円
- 所得200万円以上:10万円を超えた分が控除対象
- 所得200万円未満:「所得の5%」を超えた分が控除対象(例:所得150万→75,000円超)
- 所得200万円未満は基準額が下がる:パート・年金生活者にも医療費控除のチャンス
- 還付額:医療費控除額 × 所得税率(5〜45%)+住民税10%
家族合算(生計を一にする)の範囲
医療費控除は「生計を一にする家族」の医療費を合算できる。同居家族はもちろん、別居でも仕送りで生活している家族なら合算可能。
- 合算できる家族:配偶者・子・親(同居・別居問わず仕送り実態あり)・きょうだい・祖父母
- 所得高い人で申告がお得:申告する人の所得税率が高いほど還付額が大きい(控除額×税率)
- 共働き夫婦の場合:所得が高い方(税率20%vs10%なら20%側)でまとめて申告
- 仕送り別居親の例:大学生の子・高齢の親も仕送りしていれば合算可能(仕送り記録が証拠)
対象になる医療費/ならない医療費
○ 対象になる
- 病院・歯科・薬局の自己負担
- 通院の電車・バス代
- 市販薬(風邪薬・胃腸薬)
- 入院時の部屋代・食事代
- 歯列矯正(治療目的)
- レーシック・インプラント
- 不妊治療・出産費用
- 介護保険サービスの自己負担
× 対象にならない
- 健康診断・人間ドック(異常なし)
- 予防接種・サプリメント
- 美容目的の歯列矯正・整形
- マイカー通院のガソリン代
- 差額ベッド代(自己都合)
- 付き添い家族の交通費
- 入院時の身の回り品・パジャマ
- 保険金で補てんされた分
※健康診断で重大疾病が見つかり、引き続き治療した場合は健康診断費用も控除対象になる(国税庁通達)。
セルフメディケーション税制(OTC特例)と5年遡及
通常の医療費控除と選択適用。スイッチOTC医薬品(薬局で買える指定の市販薬)を年12,000円超購入した場合に使える特例。
- 対象金額:スイッチOTC医薬品の購入額 − 12,000円(上限88,000円控除)
- 条件:申告者本人が健康診断・予防接種・がん検診のいずれかを受けている
- 対象薬:パッケージに「セルフメディケーション税控除対象」マーク(厚労省指定約1,800品目)
- 通常の医療費控除との選択:同じ年に両方は使えない。医療費10万円超なら通常、それ以下ならOTC特例の方が有利
5年遡及還付申告(国税庁No.2030)
還付申告は対象年の翌年1月1日から5年間提出可能。2025年分は2030年12月31日まで間に合う。過去5年で医療費10万円超だった年があれば今すぐ申告すれば還付される。