カードローン延滞と信用情報|CIC・JICC・KSC共有・異動5年・債務整理3つの選択肢と法テラス
公開日: 2026-06-15
カードローンの返済が遅れると、最初は督促電話とハガキの段階で済みますが、61日(または3ヶ月)以上の延滞で信用情報機関に「異動」(いわゆるブラック情報)として登録されます。これは完済後も5年間保有され、その間は新規カード作成・住宅ローン・自動車ローン・賃貸契約の保証会社審査まで影響します。延滞が深刻化した場合の選択肢は任意整理・個人再生・自己破産の3つで、法テラスの無料法律相談から始めるのが最も安全な対応です。
出典(一次情報)
- 指定信用情報機関 CIC「情報の登録項目と登録期間」(cic.co.jp/confidence/posession.html)
- 日本信用情報機構 JICC「信用情報の登録内容と保有期間」(jicc.co.jp)
- 全国銀行協会 KSC「個人信用情報の取扱い」(zenginkyo.or.jp)
- 日本司法支援センター(法テラス)「多重債務問題の無料法律相談」(houterasu.or.jp)
- 金融庁「貸金業法の概要」(fsa.go.jp/policy/kashikin/kihon.html)
1. 延滞の段階と信用情報への影響
返済が遅れた瞬間から信用情報に登録されるわけではなく、段階的にエスカレートします。延滞日数別の影響:
- 延滞1〜3日: 督促電話・SMS通知(信用情報への影響なし)
- 延滞5〜10日: 督促ハガキ・遅延損害金発生(年20%上限・元本残高に日割り加算)
- 延滞30日: 信用情報に「延滞」マーク(CIC・JICCで「A」表示・KSCで「延滞」記号)
- 延滞61日または3ヶ月: 「異動」登録(いわゆるブラック・全信用情報機関で共有)
- 延滞90日超: 一括返済請求(期限の利益喪失・元本全額一括請求)・保証会社代位弁済
- 異動登録の保有期間: 完済後5年間(KSCは延滞解消から5年・自己破産は最長10年)
- 3機関の相互参照: CIC(信販・クレカ系)/JICC(消費者金融系)/KSC(銀行系)はFINE経由で相互参照
一度「異動」登録されると、その期間中は新規クレジットカード・カードローン・住宅ローン・自動車ローン・賃貸契約(保証会社審査)すべてに影響します。スマホの分割払い(割賦販売法)も影響を受けるため、機種変更も現金一括しか選択肢がなくなります。
2. 信用情報3機関の役割分担と相互参照
日本の指定信用情報機関は3つあり、それぞれ会員業種が異なります。1社で延滞すれば3機関すべてで把握される仕組み:
- CIC(株式会社シー・アイ・シー): 信販会社・クレジットカード会社・携帯電話会社・自動車ローン
- JICC(日本信用情報機構): 消費者金融・信販・クレジットカード会社・銀行
- KSC(全国銀行個人信用情報センター): 銀行・信用金庫・労働金庫・農協・信用保証協会
- CICの登録区分: 申込情報(6ヶ月)・クレジット情報(契約期間中+契約終了後5年)・利用記録(6ヶ月)
- JICCの保有期間: 契約情報5年・延滞情報5年・債務整理5年・破産5年
- KSCの保有期間: 契約情報5年・延滞情報5年・代位弁済5年・破産・再生10年
- FINE(情報交流ネットワーク): 3機関で破産・代位弁済情報を共有する仕組み
複数のカード会社・銀行・消費者金融に申込んでも、3機関相互参照により延滞・破産情報は全社で把握されます。「KSC情報だから消費者金融には伝わらない」は誤りで、FINE経由でJICC・CICにも参照可能です。1社の延滞が全業種に波及する点を理解しましょう。
3. 債務整理の3つの選択肢(任意整理・個人再生・自己破産)
延滞が深刻化して返済が困難な場合の法的整理手続。各手続のメリット・デメリットを整理:
- 任意整理: 弁護士・司法書士が貸金業者と交渉・将来利息カット+元本3〜5年分割払い・職場通知なし・信用情報異動5年
- 任意整理の費用: 1社あたり3〜5万円(弁護士費用・成功報酬込み)
- 個人再生: 裁判所手続で元本を1/5〜1/10に圧縮(最低弁済額100万円)・住宅ローン特則で自宅維持可・信用情報異動5〜10年
- 個人再生の費用: 弁護士費用50〜80万円・裁判所予納金20〜30万円
- 自己破産: 裁判所手続で全債務免責・財産処分(自宅・自動車)・職業制限あり(弁護士・税理士など)・信用情報異動5〜10年
- 自己破産の費用: 同時廃止30〜50万円・少額管財50〜100万円
- 免責不許可事由: 浪費・ギャンブル債務は原則免責されないが裁量免責の可能性あり
選択基準は「総債務額」と「収入見込」の2軸。総債務額が年収以下なら任意整理、年収超えだが返済可能なら個人再生、返済不可なら自己破産が目安。住宅ローンを抱えている場合は個人再生の住宅ローン特則で自宅を守る選択肢が有力です。いずれの手続も弁護士介入で受任通知が貸金業者に送付されると督促が停止します。
4. 法テラスと消費生活センターの相談窓口
延滞や債務整理を一人で抱えず、まずは公的相談窓口を活用するのが安全。料金と窓口を整理:
- 法テラス(日本司法支援センター): 無料法律相談3回まで・収入要件あり(単身者月収182,000円以下など)
- 法テラスのコールセンター: 0570-078374(平日9〜21時・土曜9〜17時)
- 民事法律扶助制度: 弁護士費用の立替え・分割返済(月5,000〜10,000円)
- 消費生活センター: 188(消費者ホットライン・全国共通)・多重債務専門窓口を紹介
- 日本貸金業協会 相談窓口: 0570-051-051(貸金業務に関する苦情・相談)
- 日本クレジット協会: 0120-541-558(クレジット業務に関する苦情・相談)
- 各自治体の多重債務相談会: 月1〜2回・無料・弁護士/司法書士が対応
有料の債務整理コンサル業者や「過払金請求100%取り戻し」を謳う広告には注意。正規の手続は弁護士・司法書士または法テラス経由が安全です。延滞が始まった段階で早めに相談すれば、督促停止・将来利息カット・分割払いなど穏便な解決が可能。完済後5年の異動期間を耐えれば信用情報は回復します。
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本記事のまとめ
- 延滞61日または3ヶ月で「異動」登録・完済後5年保有
- CIC・JICC・KSCはFINE経由で延滞・破産情報を相互参照
- 債務整理は任意整理・個人再生・自己破産の3択(総債務額と収入で選ぶ)
- 任意整理3〜5万/社・個人再生70〜110万・自己破産30〜100万の費用目安
- まず法テラス0570-078374または消費生活センター188で無料相談
FAQ
Q. 1日だけ延滞しても信用情報に登録されますか?
1日の延滞では「異動」登録されません。多くの貸金業者は数日の延滞は督促のみで、信用情報の「延滞」マーク登録は30日経過後、「異動」は61日または3ヶ月経過後が一般的です。ただし繰り返し延滞すると「延滞傾向あり」として与信に影響するため、引落口座の残高は毎月確認しましょう。
Q. 信用情報の異動はいつ消えますか?
完済後5年経過で異動情報は削除されます(KSCは延滞解消から5年・自己破産は最長10年)。注意点は「完済」してからカウントが始まる点。延滞のまま放置すると時効5年が成立しても信用情報には残り続けます。完済→5年経過のセットで初めて履歴がクリアになります。
Q. 自分の信用情報は確認できますか?
CIC・JICC・KSCの3機関すべてで「開示請求」が可能。CICとJICCはオンライン1,000円・郵送1,500円、KSCは郵送1,000円。住宅ローン申込前や債務整理前に自分の信用情報を確認するのは推奨される手順です。3機関すべて開示しても合計3,000円程度で全体把握できます。