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建坪・延床面積・敷地面積の違いと建ぺい率・容積率

最終更新:2026年6月16日/建築基準法、住宅ローン控除、固定資産税の運用に基づく

注文住宅のチラシで「30坪の家」と書かれていても、それが建坪なのか延床面積なのか、はたまた敷地面積なのかで建物の規模感は全く違います。建築基準法と固定資産税ではそれぞれ別の面積を使うため、この区別が曖昧だと住宅ローン控除が受けられなかったり、固定資産税の試算が外れたりします。

3種類の面積の定義

面積名何を測るか主な使い道
敷地面積土地そのものの広さ(境界線で囲まれた範囲)建ぺい率・容積率の分母、土地価格
建築面積(建坪)建物を真上から見た投影面積(1階の外壁中心線)建ぺい率の分子
延床面積(床面積)全階の床面積の合計容積率の分子、固定資産税、住宅ローン控除

つまり敷地100坪・建坪25坪・延床50坪の総2階建てなら、敷地100坪(土地)、1階の建物投影面積が25坪(建坪)、1階+2階で50坪(延床)という関係です。「うちは30坪」と言うときは、ほぼ全員が延床面積を指していますが、建売広告では建坪を指す場合もあるので確認が必要です。

建ぺい率と容積率(建築基準法)

建ぺい率=建築面積 ÷ 敷地面積。土地に対してどれだけ建物を載せられるかの上限で、用途地域ごとに30〜80%が定められています。一般的な第一種低層住居専用地域なら50〜60%です。

容積率=延床面積 ÷ 敷地面積。土地に対してどれだけ床を作れるかの上限で、用途地域ごとに50〜1300%が定められています。住宅地は80〜200%が多いです。

敷地100㎡で建ぺい率60%・容積率200%なら、建築面積上限60㎡・延床面積上限200㎡。2階建てで60㎡×2=120㎡なら容積率は60%で余裕がある一方、3階建てで60㎡×3=180㎡でも容積率180%でまだ範囲内。容積率の上限に注意して階数を決める必要があります。

住宅ローン控除の床面積要件

住宅ローン控除を受けるには、原則として登記簿上の床面積(内法)50㎡以上が必要です。2024年以降の新築物件では、合計所得金額1,000万円以下の場合に限り40㎡以上に緩和される特例もあります。

ここで重要なのは、不動産広告の㎡(壁芯)と登記簿の㎡(内法)はズレるという点です。マンションだと壁芯50㎡が内法47㎡になることもあり、広告で50㎡だから住宅ローン控除OKと判断すると失敗します。契約前に登記簿(または重要事項説明書の登記面積)を必ず確認してください。

固定資産税の課税床面積

固定資産税は「課税床面積×評価額×1.4%」が基本式。課税床面積は登記簿上の床面積(内法)で、ベランダ・バルコニーは含みませんがロフトは天井高1.4m以下で床面積に含めない処理ができます。新築住宅は床面積120㎡までの部分が3〜5年間は税額1/2に軽減される特例があり、120㎡を超える部分は通常課税です。

混同しないための整理

  • 「30坪の家」は基本的に延床面積。建売広告では建坪のことを指す場合もあるので要確認
  • 建築基準法(建ぺい率・容積率)の面積は壁芯、登記簿の面積は内法でズレる
  • 住宅ローン控除の50㎡(または40㎡)は登記簿の内法で判定。広告の㎡で判断しない
  • 容積率不算入の特例(地下室1/3まで、ロフト1/8まで等)があり、表記上の延床面積と容積率計算上の延床面積はズレる場合がある
  • 固定資産税の評価額は建築費の50〜70%が目安で、固定資産税評価額と購入価格は別物