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給与所得者の所得税はこう計算する|源泉徴収票の見方と年末調整

サラリーマン・パート・アルバイトの方が、自分の所得税が正しく計算されているか確かめる手順を、源泉徴収票の各欄と紐づけて解説します。年収500万・700万・1,000万円の3パターンで具体的に金額を出します。

源泉徴収票のどこを見ればいい?

1月中旬に会社から渡される源泉徴収票には、所得税計算に必要な情報がすべて載っています。一番重要なのは左上の4つの数字です。①「支払金額」=額面年収(ボーナス・残業代込み)、②「給与所得控除後の金額」=年収から給与所得控除を引いた金額、③「所得控除の額の合計額」=社会保険料・基礎控除・配偶者控除・扶養控除などの合計、④「源泉徴収税額」=最終的に納めた所得税(復興特別所得税込み)。

所得税の計算は「①−②=給与所得控除額」「②−③=課税所得金額」「課税所得×税率−速算表控除=所得税」「所得税×1.021=最終税額」の流れ。源泉徴収票の数字を電卓で再現できれば、年末調整が正しく行われたか確認できます。

年収500万円の場合

給与収入:500万円(独身・社会保険料75万円・配偶者なし・扶養なし)

①給与所得控除=500万×20%+44万=144万円

②給与所得=500万−144万=356万円

③所得控除合計=社保75万+基礎控除58万=133万円

④課税所得=356万−133万=223万円

⑤所得税=223万×10%−9.75万=12.55万円

⑥復興特別=12.55万×2.1%=0.26万円

合計 約12.81万円(月平均1.07万円)

年収500万円の独身者なら、所得税の実効税率は約2.6%。給与所得控除+基礎控除+社会保険料控除で年収の約40%が非課税となるため、見た目より税負担は軽い構造です。

年収700万円の場合

給与収入:700万円(配偶者あり・社会保険料105万円・扶養親族1人一般)

①給与所得控除=700万×10%+110万=180万円

②給与所得=700万−180万=520万円

③所得控除合計=社保105万+基礎控除58万+配偶者控除38万+扶養38万=239万円

④課税所得=520万−239万=281万円

⑤所得税=281万×10%−9.75万=18.35万円

⑥復興特別=18.35万×2.1%=0.39万円

合計 約18.74万円(月平均1.56万円)

配偶者控除38万+扶養控除38万=76万円の控除が効くため、税率は10%帯に留まります。配偶者の年収が103万円(給与所得控除65万+基礎控除58万の壁を踏まえると123万円)を超えると配偶者控除は段階的に減少。家族構成で税負担は大きく変わります。

年収1,000万円の場合

給与収入:1,000万円(配偶者あり・社保150万円・特定扶養1人)

①給与所得控除=195万円(上限・850万円超)

②給与所得=1,000万−195万=805万円

③所得控除合計=社保150万+基礎控除58万+配偶者控除38万+特定扶養63万=309万円

④課税所得=805万−309万=496万円

⑤所得税=496万×20%−42.75万=56.45万円

⑥復興特別=56.45万×2.1%=1.19万円

合計 約57.64万円(月平均4.80万円)

年収1,000万円を超えると給与所得控除は195万円で頭打ち。課税所得が330万円を超えるため税率20%帯に入り、所得税額は500万円時の約4.6倍に。住宅ローン控除・iDeCo・ふるさと納税など税額・所得控除の活用余地が大きくなる年収帯です。

年末調整で何が清算される?

会社員は毎月の給与から「源泉徴収税額表」に基づく概算所得税が天引きされます。これは月給と扶養人数だけで決まる暫定値で、年間の実所得・実控除を反映していません。12月に行う年末調整で①生命保険料控除、②地震保険料控除、③配偶者特別控除の段階判定、④扶養家族の追加・除外、⑤社会保険料の実額(給与天引き以外)、⑥小規模企業共済等掛金控除(iDeCo)を反映し、実際の所得税を再計算します。

月々の概算より実所得税が少なければ12月の給与で還付、多ければ追加徴収。住宅ローン控除(2年目以降)も年末調整で完結します。年末調整で対応できないのは①医療費控除、②寄附金控除(ワンストップ未利用のふるさと納税含む)、③雑損控除、④住宅ローン控除1年目、⑤特定支出控除など。これらは確定申告が必要です。

確定申告が必要な給与所得者

上記に該当しなくても、医療費控除・寄附金控除・住宅ローン控除1年目を受けるために任意で確定申告する給与所得者は多くいます。e-Taxの「確定申告書等作成コーナー」が便利。

出典・参考

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