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宗派別の年回忌の違い

所要時間:約7分

基本年数は共通、解釈と省略の慣習が違う

年回忌法要の基本年数(一周忌・三回忌・七回忌・十三回忌・十七回忌・二十三回忌・二十七回忌・三十三回忌・五十回忌)は、宗派を問わず共通です。 違うのは「追善供養としてとらえるか・遺族の聞法の場としてとらえるか」という宗教的意味合いと、二十三回忌・二十七回忌を省略するか・三回忌の上に二十五回忌を入れるかなど、慣習レベルの違いです。

浄土宗

南無阿弥陀仏を唱える法然上人を宗祖とする宗派。 年回忌では「南無阿弥陀仏」の念仏と、阿弥陀如来の四十八願に支えられて極楽往生した故人を偲ぶ法要を営みます。 基本年数は標準どおりで、二十三回忌・二十七回忌をともに営むケースと、両者を省略して三十三回忌へ飛ぶケースがあります。

浄土真宗(本願寺派・大谷派)

親鸞聖人を宗祖とする宗派。 「即得往生」(亡くなると同時に阿弥陀如来の浄土に生まれる)と説くため、 他宗派のような追善供養(故人の冥福を祈る)の意味合いは持ちません。

ただし遺族が阿弥陀如来の本願を聞き感謝する場として、一周忌・三回忌・七回忌などの年回忌は同じ年で営みます。 「御仏前」を最初から使う、戒名でなく「法名」と呼ぶ、お盆に提灯を飾らないなど他宗派と異なる慣習があります。

本願寺派(西本願寺)と大谷派(東本願寺)で細かな差があるため、所属寺に確認してください。

曹洞宗・臨済宗(禅宗)

道元禅師(曹洞宗)・栄西禅師(臨済宗)を宗祖とする禅宗。坐禅只管打坐を中心とする禅の修行を重視します。

年回忌法要では「摩訶般若波羅蜜多心経」「修証義(曹洞宗)」を読経し、 焼香と引導香語で故人の成仏を祈ります。 基本年数は標準で、二十三回忌・二十七回忌を営む家が比較的多いです。

天台宗・真言宗(密教)

最澄上人(天台宗・比叡山)・空海上人(真言宗・高野山)を宗祖とする密教系。密教法要として読経・声明・印・真言が組み合わさる荘厳な法要が特徴です。

真言宗では「南無大師遍照金剛」を唱え、十三仏信仰が強く、年回忌は標準の9回忌に厳密に対応します。 天台宗も同様で、「南無妙法蓮華経」とは異なる「南無阿弥陀仏」系の念仏も唱える場合があります。

日蓮宗(法華宗)

日蓮聖人を宗祖とする宗派。「南無妙法蓮華経」のお題目を唱えます。 妙法蓮華経(法華経)の功徳によって故人を成仏に導く法要として営みます。

年回忌の基本年数は標準で、特に「二十三回忌」を重視する家が多く、二十五回忌を入れる場合もあります。 焼香でなく「焼香作法は3回」「水を打つ」「お題目を唱える」など他宗派とは異なる作法が見られます。

三回忌の上に二十五回忌を入れる慣習

日蓮宗・真言宗の一部、また東日本の特定地域では、 二十三回忌と二十七回忌の代わりに「二十五回忌」を1回営む慣習があります。 合理的に労力を分散できるため、近年は他宗派でもこの方式を採る家庭が増えています。

弔い上げの違い — 三十三回忌か五十回忌か

三十三回忌で弔い上げとするのが全国的に最も一般的ですが、 浄土真宗の本願寺派などでは五十回忌まで営む家もあります。 浄土真宗以外でも「五十回忌までは続ける」家、逆に「七回忌で年忌を止める」家もあり、家の伝統が強く影響します。

弔い上げ以降は故人の個別供養を終え、家・先祖代々の供養(盆・彼岸・お正月)にまとめます。

菩提寺への確認の仕方

実際にどの回忌を営み、どの回忌を省略するかは家・宗派・地域で異なります。菩提寺の住職に電話で確認するのが最も確実です。

電話での聞き方の例: 「父(母)の○回忌が来年に当たります。 当家の宗派とこの地域では、○回忌を営むのが一般的でしょうか。 お営みいただく場合の日程と、お布施・お車代の目安を教えていただけますか」

まず年回忌法要早見表で年を出してから、その年を住職に伝えると話が早いです。

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