医療費控除 確定申告のやり方|領収書のまとめ方から明細書作成まで
更新日:2026年6月15日 / 情報源:国税庁 確定申告書等作成コーナー・タックスアンサー No.1120
先に結論
- 2017年分以降は領収書の提出は不要。代わりに「医療費控除の明細書」を作って提出。
- 領収書は自宅で5年間保管。税務署から問い合わせがあれば提示。
- 健康保険組合の「医療費通知」を添付すると明細書の記入が一部省略できる。
- 申告は5年さかのぼって還付申告可能。2026年なら2021年分まで間に合う。
準備するもの
- 申告する年の源泉徴収票(会社員)または収支内訳書・青色申告決算書(自営業)
- 1年分の医療費の領収書(病院・薬局・歯科など)
- 健康保険組合や協会けんぽから届く医療費通知(あれば便利)
- 生命保険の入院給付金・高額療養費・出産育児一時金など保険金等の支払明細
- マイナンバーカード(e-Taxに使う/本人確認書類として)
- 還付金の振込先となる口座番号
- 申告者本人のスマホ(マイナポータル連携・スマホ申告)
領収書のまとめ方(実務的なコツ)
① 人別・医療機関別に分ける
封筒や仕切り付きファイルで「本人 / 配偶者 / 子 / 親」に分け、その中で病院・薬局ごとに分けます。明細書は「医療を受けた人」「医療機関名」ごとに合計を書く形式なので、最初から仕分けておくと最後が早い。
② 通院費は別エクセル/メモ
バス・電車の通院費は領収書がもらえないため、日付・行き先・往復・金額をメモかスプレッドシートに記録。「2026/3/4 ○○病院 往復480円」のように1行ずつ書きます。年末にまとめて足し算するより、その都度書くほうが正確。
③ 保険金等の支払日と金額をメモ
入院給付金・高額療養費・出産育児一時金は「その給付の目的となった医療費」を上限に差し引きます。どの入院・どの病気に対する給付かを明確にしておくと、別の通院分から無駄に差し引かずに済みます。
④ 医療費通知が届いたら活用
健康保険組合・協会けんぽ・国保連合会から1月〜3月に「医療費のお知らせ(医療費通知)」が届きます。これを明細書に添付すれば、通知に記載された医療費は明細書への個別記入を省略できます(マイナポータル経由でも取り込み可)。
医療費控除の明細書の書き方
明細書は3つのブロックで構成されます。
① 医療費通知に関する事項
健康保険組合から届いた通知の合計額と、そのうち実際にあなたが支払った額を転記します。マイナポータル連携なら自動入力。
② 医療費の明細(通知に含まれていないもの)
市販薬・通院費・自費診療など、医療費通知に載らないものを「医療を受けた人」「医療機関名」「区分(診療/医薬品/介護/その他)」「支払額」「補填される額」の列で記入。
③ 控除額の計算
①と②の合計から、保険金等の補填額と「10万円または総所得×5%のいずれか少ない方」を差し引いた額が控除額(最高200万円)。
申告手順(e-Tax 編)
- ① 国税庁「確定申告書等作成コーナー」にアクセスkeisan.nta.go.jpから「作成開始」→「e-Taxで送信(マイナンバーカード方式)」を選択。スマホでも作成可。
- ② マイナポータル連携で情報を取り込み事前にマイナポータルで医療費通知・源泉徴収票(給与)の連携を済ませておくと、ボタン1つで取り込めます。
- ③ 医療費控除の入力「医療費控除」を選び、「医療費控除の明細書」入力画面で①〜③を入力。通知の合計+追加分を入力するだけ。
- ④ 還付金の振込先口座を入力 → 送信マイナンバーカード読み取り(スマホで読み取り可能)して送信。受付完了画面と申告書PDFを保存。
- ⑤ 1〜2ヶ月後に還付金が振り込まれるe-Taxなら3週間〜1ヶ月で振込されることが多いです。e-Taxメッセージボックスで進捗確認可。
書面提出の場合
マイナンバーカードがない・パソコンが苦手な場合は書面で出せます。
- 確定申告書等作成コーナーで作成 → 印刷ボタンで申告書一式を印刷。
- マイナンバー確認書類のコピーと本人確認書類のコピーを添付。
- 所轄の税務署に郵送(簡易書留がおすすめ)または持参。
- 還付金は1〜2ヶ月後に振込。
5年さかのぼって還付申告する方法
医療費控除を含む還付申告は5年さかのぼって可能です。2026年中であれば2021年〜2025年分の還付申告が間に合います。
- 各年の源泉徴収票・医療費領収書・医療費通知を年別に分けて準備。
- 確定申告書等作成コーナーで「過年分の申告書」を選択し、対象年を指定。
- 年ごとに別の申告書を作成して提出します(5年分なら5枚)。
- 翌年以降のものは「修正申告」ではなく「更正の請求」になる場合があります。
スムーズに進めるコツ
- 受診の都度、家計簿アプリやスプレッドシートに金額をメモする習慣をつける。
- 家族の所得税率を確認し、共働き夫婦なら所得税率が高い方が申告する。
- マイナポータル連携を早めに設定しておく(医療費通知連携、生保連携も可能)。
- 申告期間(2月16日〜3月15日)を待たず、年が明けたらすぐ作成・送信できる(還付申告のみなら1月上旬から可)。
まず控除額と還付金の目安を見てみる
申告作業に入る前に、ざっくりの還付額を知っておくと心が決まります。当ツールで2分。
医療費控除の計算を使う →関連記事
参考情報源
- 国税庁「確定申告書等作成コーナー」keisan.nta.go.jp
- 国税庁 タックスアンサー No.1120「医療費を支払ったとき(医療費控除)」
- 国税庁「医療費控除の明細書の記載例」
- マイナポータル「医療費通知の活用」