十干十二支・五行陰陽の仕組み:60干支がめぐる古代の知恵
甲乙丙丁戊己庚辛壬癸、子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥、木火土金水、陽陰。古代中国の自然観を体系的に整理。
十干の起源と意味
十干(じっかん)は古代中国・殷王朝時代に、太陽の運行と一旬(10日)の周期を表す番号付けから生まれました。
- ・甲(こう/きのえ):植物の種が殻を破る象。万物の始まり。
- ・乙(おつ/きのと):芽が地中で曲がりくねって伸びる象。
- ・丙(へい/ひのえ):「明らか」「炳」の意。盛んな炎。
- ・丁(てい/ひのと):「強壮」「成長」の意。釘のように真っ直ぐ。
- ・戊(ぼ/つちのえ):「茂る」の意。植物が繁茂する大地。
- ・己(き/つちのと):「起こる」の意。万物が形を成す。
- ・庚(こう/かのえ):「更新」の意。成熟と新陳代謝。
- ・辛(しん/かのと):「新しい」の意。実が落ちて種となる。
- ・壬(じん/みずのえ):「妊」の意。種に新たな命が宿る。
- ・癸(き/みずのと):「揆」の意。次の循環の準備。
十二支の起源と動物配当
十二支(じゅうにし)は本来、木星の公転周期12年を表す抽象的記号。後世に12種類の動物が配当されました。
- ・子(ね・鼠):北方・冬至。新たな生命の萌芽。
- ・丑(うし・牛):紐の意。種子が芽吹く前の状態。
- ・寅(とら・虎):演(のびる)の意。芽が地表に出る。
- ・卯(う・兎):茂る象。草木が地表で繁茂。
- ・辰(たつ・龍):振るう象。万物が活発に動く。
- ・巳(み・蛇):止まる象。陽気が極まる。
- ・午(うま・馬):南方・夏至。陽気の最盛期。
- ・未(ひつじ・羊):味わう象。実が熟す。
- ・申(さる・猿):呻く象。実が完熟する。
- ・酉(とり・鶏):成熟・収穫。実が落ちる。
- ・戌(いぬ・犬):滅する象。万物が衰え土に還る。
- ・亥(い・猪):閉じる象。次の循環の準備。
五行と十干十二支の対応
木・火・土・金・水の五行が、十干・十二支それぞれに割り当てられています。
- ・木:甲・乙/寅・卯。生長・拡大・春。
- ・火:丙・丁/巳・午。発展・上昇・夏。
- ・土:戊・己/丑・辰・未・戌。安定・調和・土用。
- ・金:庚・辛/申・酉。収斂・成熟・秋。
- ・水:壬・癸/子・亥。流通・休息・冬。
- ・相生:木→火→土→金→水→木の生み出す循環。
- ・相克:木⇄土、土⇄水、水⇄火、火⇄金、金⇄木の対抗関係。
- ・方位:北=水、東=木、南=火、西=金、中央=土。
陰陽・兄弟(え/と)の関係
十干の各五行はさらに陽(兄=え)と陰(弟=と)の2つに分かれます。これが「えと」の語源です。
- ・甲(きのえ):木の兄・陽。大木・幹。
- ・乙(きのと):木の弟・陰。草花・枝葉。
- ・丙(ひのえ):火の兄・陽。太陽・大火。
- ・丁(ひのと):火の弟・陰。灯火・蝋燭。
- ・戊(つちのえ):土の兄・陽。山・堤防。
- ・己(つちのと):土の弟・陰。畑・庭の土。
- ・庚(かのえ):金の兄・陽。鉄・刀剣。
- ・辛(かのと):金の弟・陰。宝石・装飾品。
- ・壬(みずのえ):水の兄・陽。海・大河。
- ・癸(みずのと):水の弟・陰。雨・露。
60干支がめぐる理由と相性論
十干10×十二支12の組合せは120通りではなく60通り。最小公倍数で60干支が完成します。
- ・60の根拠:lcm(10,12)=60。陽と陽、陰と陰のみが組む(甲子・乙丑…)。
- ・甲子(きのえね):60干支の始まり。新たな循環の起点。
- ・癸亥(みずのとい):60干支の最後。循環の完了。
- ・三合(さんごう):相性のいい十二支3組(亥卯未・寅午戌・巳酉丑・申子辰)。
- ・六合(りくごう):2匹で相性のいい組(子丑・寅亥・卯戌・辰酉・巳申・午未)。
- ・冲(ちゅう):正反対の位置(子⇄午・丑⇄未…)。対立や変化の象徴。
- ・刑(けい):トラブルや葛藤を示す組み合わせ。
- ・四柱推命:生年月日時の四柱(年柱・月柱・日柱・時柱)の干支から運勢を読む占術。