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履歴書と職務経歴書の違い|書式・記載項目・転職での使い分け

所要時間:約8分

2つの書類の役割の違い

履歴書と職務経歴書は、転職活動で求められる代表的な応募書類ですが役割が明確に異なります。履歴書は『応募者個人の基本プロフィールと学歴職歴の概要』を示す書類で、厚生労働省が様式例を公表する標準化された定型書類です。一方の職務経歴書は『これまでの職務内容・実績・スキルを具体的に示す』書類で、決まった様式がなく、応募者が自由に構成して作成します。

新卒採用では履歴書のみ、転職活動では両方提出が標準慣習。中小企業の中途採用や一部のアルバイト応募では履歴書のみ求められるケースもあります。

書式の違い

  • 履歴書:厚労省様式例という事実上の標準書式が存在。A4縦2枚またはB4二つ折り(B5)が主流。氏名・連絡先・学歴職歴・免許資格・志望動機の定型項目で構成。
  • 職務経歴書:書式自由。A4縦1〜3枚が標準。職務要約・職務内容・スキル・自己PRなどを応募者が構成。
  • JISとの関係:JIS Z 8303附属書の履歴書様式例は2020年7月の改正で削除済。職務経歴書にはJIS規格自体が存在せず、転職サイト・人材紹介会社の提供テンプレートが事実上の参考様式。
  • 写真:履歴書には縦40mm×横30mmの証明写真貼付が標準。職務経歴書には写真貼付不要。
  • 押印欄:履歴書には押印欄が残る場合あり(電子提出では省略)。職務経歴書には押印欄なし。

記載項目の違い

履歴書と職務経歴書では『何を書くか』が大きく異なります。

  • 履歴書の必須項目:氏名・ふりがな・生年月日・住所・連絡先・学歴職歴・免許資格・志望動機。
  • 履歴書の任意項目:性別(2021年4月厚労省様式改訂で任意化)・通勤時間・扶養家族数・配偶者の有無・本人希望記入欄。
  • 職務経歴書の標準項目:職務要約(200〜400字)、職務経歴(会社名・在籍期間・職務内容・実績)、保有スキル(プログラミング言語・業務システム・語学)、資格、自己PR。
  • 具体性のレベル:履歴書の職歴欄は『○○年○月 株式会社○○ 入社』『○○年○月 一身上の都合により退社』程度。職務経歴書は『○○年〜○○年 △△部所属。BtoB営業として新規開拓20社・年間売上1.2億円達成』のように数値実績を含めて詳述。
  • 応募先カスタマイズ:履歴書の志望動機欄は応募先ごとに書き換えるが、基本情報は不変。職務経歴書は応募先の業務内容に合わせて経歴の表現や強調ポイントを大胆に書き換える。

職務経歴書の3形式

職務経歴書には主に3つの構成形式があり、キャリアの特性に応じて使い分けます。

  • 編年体:古い経歴から新しい経歴へ時系列に並べる。新卒・第二新卒・キャリアが連続している転職者向け。日本で最も普及している形式。
  • 逆編年体:新しい経歴から遡って記載。直近の業務経験を強調したい転職者・ハイクラス人材向け。外資系で多用される。
  • キャリア式:時系列ではなく職務分野・スキル別に整理。複数業界経験者・転職回数が多い人・専門スキルをアピールしたい人向け。
  • 選び方の目安:転職回数3回以下+連続キャリアなら編年体、外資・コンサル・専門職なら逆編年体、転職回数が多い・職種横断のキャリアならキャリア式。
  • 分量目安:A4縦1〜3枚。20代は1〜2枚、30代以上で実績が多い場合2〜3枚、3枚を超える場合は要約して圧縮するのが原則。

提出シーン別の使い分け

  • 新卒就活:履歴書+エントリーシート(ES)。職務経歴書は不要。ESは企業ごとの設問に答える形式で、職務経歴書とは別物。
  • 中途採用(転職):履歴書+職務経歴書の両方提出が標準。エンジニア・営業・管理職等で必須。
  • アルバイト・パート:履歴書のみ。学生・主婦層の応募で職務経歴書は通常不要。
  • 派遣登録:登録時は履歴書のみ。具体的な派遣先紹介時にスキルシート(職務経歴書の派遣版)が必要になることが多い。
  • 転職エージェント経由:履歴書+職務経歴書。エージェントが応募先に提出する前にレビュー・添削する。
  • 公務員試験・教員採用:履歴書ベースで、職務経歴書は不要なケースが多い。ただし社会人経験者枠では職務経歴書を求められる場合あり。

実務的な書き分けのコツ

  • 履歴書の志望動機は『結論先出し200字』:採用担当は短時間でスクリーニングするため、最初の1文で応募理由を明示し、後半で具体性を補強。
  • 職務経歴書は『数値で語る』:『売上向上に貢献』ではなく『前年比130%・1,500万円増』と数値化。営業以外でも業務改善時間・コスト削減額・対応件数で定量化。
  • 重複を避ける:履歴書の職歴欄に書いた会社名・期間は職務経歴書にも記載するが、職務経歴書では業務内容の詳細・実績にフォーカスし、履歴書の単純コピーは避ける。
  • 応募先研究の差別化:履歴書は基本情報なので使い回し可能だが、志望動機と職務経歴書のサマリは応募先ごとにカスタマイズ。
  • 誤字脱字チェック:両書類とも提出前にWord/PDFのスペルチェック+第三者の目視確認。誤字1か所で書類選考落ちのケースも。

履歴書作成ツール職務経歴書作成ツールを併用すれば、両書類を端末内処理で同時作成できます。