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下請法3条書面の必須記載事項8号チェックリスト

公正取引委員会の規則(令和5年12月25日改正)が定める3条書面8号項目を、発注書テンプレに落とす実務手順で整理します。

3条書面とは

下請法(下請代金支払遅延等防止法)第3条は、親事業者が下請事業者に製造委託・修理委託・情報成果物作成委託・役務提供委託を行う際、注文時に「直ちに、給付の内容、下請代金の額、支払期日及び支払方法その他の事項を記載した書面を下請事業者に交付しなければならない」と定めています。これが3条書面。

交付方法は、紙書面の郵送・手交だけでなく、電磁的方法(電子メール・PDF添付・電子契約サービス・FAX)も認められます。下請事業者の承諾を得ていることが条件。

下請法の適用範囲

下請法は、親事業者と下請事業者の資本金区分で適用されます。

取引類型親事業者下請事業者
製造委託・修理委託・情報成果物作成(プログラム)・役務提供(運送・物品の倉庫保管・情報処理)資本金3億円超資本金3億円以下(個人含む)
同上資本金1千万円超3億円以下資本金1千万円以下(個人含む)
情報成果物作成(プログラム以外)・役務提供(運送・倉庫・情報処理以外)資本金5千万円超資本金5千万円以下(個人含む)
同上資本金1千万円超5千万円以下資本金1千万円以下(個人含む)

フリーランス(個人事業主)への外注は、発注者の資本金が1千万円超なら、ほぼすべてのケースで下請法対象となります。

3条書面の必須記載事項8号(公取委規則第1条)

公正取引委員会の規則(令和5年12月25日改正)第1条が定める3条書面の記載事項は、次の8号にわたります。

① 親事業者・下請事業者の商号・氏名

両者の商号または氏名(名称)。法人の場合は登記上の正式名称。個人事業主の場合は氏名(屋号併記可)。

② 製造委託等した日

発注した日(発注書を発行した日)。3条書面の発行日と同じになるのが通常。

③ 給付内容・受領期日・場所

発注する物品・サービスの内容、納品(受領)期日、納品場所。

④ 検査完了期日

納品物の検査を完了する期日。検査を行わない取引の場合は記載不要。

⑤ 下請代金額・支払期日

下請代金の額(消費税込み・税抜きどちらでも可・税率明示)と、支払期日。

⑥ 手形を交付する場合の金額・満期

下請代金の支払いを手形で行う場合、手形の額・満期日を記載。下請法では「振出日から満期日まで60日以内(繊維業以外)」が要件。

⑦ 一括決済方式・電子記録債権

下請代金の支払いを一括決済方式(ファクタリングや併存的債務引受方式)または電子記録債権(でんさいネット等)で行う場合、その方式と金額・支払期日を記載。

⑧ 原材料等を有償支給する場合の品名・数量・対価・引渡日・決済方法

親事業者が下請事業者に原材料・部品を有償で支給する場合、その内容を記載。

発注書チェックリスト(実務用)

発注書を発行するたびに、以下のチェックリストで漏れがないか確認します。

3条書面交付違反のペナルティ

3条書面を交付しなかった場合、または記載事項に不備があった場合、下請法違反となります。違反時の措置は次の通り。

特にフリーランス保護の観点で、令和6年11月施行のフリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)でも書面交付義務が定められており、下請法と並行して適用されます。

令和7年の改称:取適法へ

令和7年の改正下請法(公布日から起算して1年6月以内に施行)で、下請法は「中小受託取引適正化法」(略称:取適法)に改称される予定です。改称後も3条書面の交付義務は維持され、対象範囲がさらに拡大される見込み。最新の公正取引委員会の通達を確認してください。

主な改正ポイント:

関連ツール

発注書・注文書の作成・印刷で本記事の8号項目を満たす発注書を、納品書の作成・印刷で受領段階の納品書を、それぞれブラウザだけで作れます。