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新ペリア(ダブルペリア)方式の仕組みと由来

ピオリア地名のペリアシステム、18ホール拡張で生まれた新ペリア、計算式に含まれる×1.5・−72・×0.8それぞれの意味

1. ペリアの語源は米国イリノイ州の都市「Peoria」

ペリア方式(Peoria System)は、米国イリノイ州の都市Peoria(ピオリア)で考案されたとされる簡易ハンディキャップ算出方式です。1940年代頃から米国のチャリティーゴルフ大会等で使われ始め、JGAハンディキャップを持たない参加者でも公平に順位付けできる仕組みとして、日本にも戦後ゴルフ普及と共に伝わりました。元来は隠しホールを6つ選び、その合計打数からハンディを算出する方式。米国ではBlind Bogey、Callaway、Peoriaなど複数の簡易方式が並立しましたが、日本のコンペ文化に最も定着したのがペリア系統です。「ペリア」という呼称は地名そのままで、計算ロジックを指す業界用語として現在も使われています。

2. 新ペリア(ダブルペリア)はペリアの12ホール拡張版

新ペリアは、隠しホールを6つから12に倍増したペリアの拡張版で、英語ではDouble Peoria Systemと呼ばれます。1990年代以降、日本のコンペで急速に普及し、現在では「コンペのハンディ=新ペリア」と言ってもよいほど主流方式になりました。隠しホール数を増やすことで、ラッキーホール(たまたまパーやバーディが出た1ホール)の影響を相対的に薄め、より実力に近いハンディを算出できるのが特徴。新ペリアはペリアの単純拡張ではあるものの、隠しホール選定ルール(パー合計48)の安定性、計算結果のブレの少なさで、競技性のあるコンペにも採用されるようになりました。本ツールが初期値として新ペリアを選ぶのも、現在の主流方式に合わせるためです。

3. 計算式の×1.5は「12ホール×1.5=18ホール換算」

新ペリアの計算式「ハンディ=(隠し12ホール合計×1.5 − 72)×0.8」の最初の定数「×1.5」は、12ホールのスコアを18ホール相当に換算するための係数です。具体的には12×1.5=18なので、隠し12ホールの合計打数を「もしこの傾向で18ホールプレーしたら合計いくつ打つか」という推定値に変換しています。ペリアでは隠し6ホールに×3を掛けて同じ18ホール換算をしていますが、新ペリアは隠しホール数を倍にしたぶん係数が半分になり、結果としてラッキー・アンラッキーホールの影響が薄まる仕組み。この「サンプリングからの推定」という発想が、新ペリアの数学的な核心です。なお、コースのパー合計が72以外(パー71・パー73等)の場合、厳密にはこの18ホール換算の精度が変わりますが、伝統的な式は72基準で計算します。

4. 「−72」は規定打数(パー合計)を差し引く意味

式の中の「−72」は、コースの規定打数(パー合計)を差し引くことで、「プレーヤーの想定スコアが規定打数からどれだけ離れているか」を表現しています。例えば隠しホール合計68なら、×1.5して102(18ホール換算想定打数)。ここから72を引くと30が出てきます。この30が「プレーヤーが規定打数より何打多く打ったか」の推定値で、ハンディキャップ計算の元データになります。コースのパー合計が72ではなく71や73の場合、本来は−71・−73とする方が論理的ですが、伝統的な計算式は−72固定で運用される慣行があります。本ツールではコースパー合計を入力欄として用意し、要項に応じて変更できる仕様にしました。パー71・パー73の特殊コースでは、コンペ要項側で「本ツールでパー72固定で計算する」「実コースに合わせて72から変更する」のどちらで運用するかを定めておくと混乱が避けられます。

5. 「×0.8」は補正係数:ラッキーホールの影響を抑える

最後の「×0.8」は補正係数(=80%圧縮)で、新ペリアの計算式で最もコンペ運用に効く部分です。「(合計×1.5 − 72)」までで「規定打数からの差分」が出ますが、これをそのままハンディキャップにすると、たまたま隠しホールで大叩きしたプレーヤーのハンディが膨らみすぎる問題が出ます。そこで0.8を掛けて20%圧縮することで、ラッキー・アンラッキーホールの影響を抑え、実力に近いハンディに寄せる仕組み。この0.8は経験則的な慣例値で、米国の元来のPeoria Systemから日本に輸入された際にも同じ係数が使われています。本ツールでもデフォルトは0.8固定で、コンペ要項側で他の値(0.7や0.85)を採用する場合は手動調整が必要です。なお、補正係数を1.0(圧縮なし)にする運用は、コンペ文化的に「ラッキーホール頼みの順位」になりやすくお勧めしません。

6. 計算例:グロス100、隠し12ホール合計68、パー72のケース

実際の数値で計算してみます。グロス100、隠し12ホール合計68、コースのパー合計72のプレーヤー。①隠しホール合計を18ホール換算:68×1.5=102。②規定打数を差し引く:102 − 72=30。③補正係数を掛ける:30×0.8=24(=ハンディキャップ)。④ネットスコアを計算:100 − 24=76。つまりこのプレーヤーのネットは76になります。同じコンペの他参加者全員に同じ計算をして、ネットが小さい順に順位を付ければ、グロス(実打数)に依存しない公平な順位付けが完成します。ベテランがグロス80でハンディ8(ネット72)、初心者がグロス120でハンディ40(ネット80)の場合、ベテランの優勝。新ペリアは「叩いたぶんだけハンディが増えて圧縮される」仕組みなので、グロスの良し悪しと最終順位が逆転することもありえます。本ツールで実際に試してみてください。

手軽屋ツール実践手順

  1. 方式を「新ペリア」に設定(初期値)
  2. グロス(プレーヤーの合計打数)を入力
  3. 事前に決めた隠し12ホールの合計打数を入力
  4. コースのパー合計(通常72)を入力
  5. ハンディとネットスコアが自動表示される
  6. 同じ手順で他参加者全員のネットを計算しコンペ順位を確定

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参照: Wikipedia「ハンディキャップ(ゴルフ)」Honda GOLF column「ペリア方式」e-golf ゴルフ用語辞典