印刷用QR vs 画面表示QR|誤り訂正レベル・サイズ・解像度の選び方
QRコードは「どこに載せるか」で必要な設定が変わります。同じURLでも、印刷物と画面では誤り訂正レベル・物理サイズ・PNG解像度の最適解が違うのです。用途別に整理して、迷わず作れるようにします。
なぜ印刷と画面で設定が違うのか
画面表示のQRコードは、発光しているピクセルがそのまま読み取られるため、ほぼ理想的な条件で読み取れます。一方、印刷物のQRは「インクの滲み」「紙の折れ」「指紋」「光の反射」「斜めから撮られる」など、読み取り条件が大きく劣化します。さらに屋外掲示や名刺は折りたたまれたり水で濡れたりすることもあり、コードの一部が欠ける前提で設計する必要があります。
この劣化を吸収するのが「誤り訂正レベル」と「物理サイズ」「PNG解像度」の3つです。本記事では用途別に最適な組み合わせを示します。手軽屋のQRコード作成ツールはL/M/Q/Hの4段階と256/512/1024pxの3サイズに対応しているので、用途に合わせて選ぶだけです。
画面表示用:プレゼン・スライド・ZoomなどはM・256pxで十分
発光ディスプレイは読み取り条件が最良です。誤り訂正レベルはM(約15%復元)、PNG解像度は256pxで十分です。スライド資料の角にQRを置く時は256px×256pxで貼り、レンダリング時の縮小ノイズを避けるために原寸表示するのがコツです。
注意点は、画面の反射と参加者の距離です。会議室の大型スクリーンに投影する場合、後方の参加者がスマホで読み取るには表示サイズが大きいほど良いので、PowerPoint側で原寸貼り付け後にスライドいっぱいまで拡大しても問題ありません。元の解像度が低いとモアレが出るので、最初から512pxで作っておくと安心です。
チラシ・パンフレット:Q・512pxが標準
A4チラシ・三つ折りパンフ・店舗POPなど、屋内で配布する印刷物の標準は誤り訂正Q(約25%復元)と512pxです。家庭用プリンタ・印刷会社の400dpi印刷どちらでも問題なく読み取れます。
チラシは折り目が入って読み取り精度が落ちやすいので、Mで作るとぎりぎりです。Qにしておけば三つ折りの折り目部分にQRが当たっても読み取れます。配布後にお客様の鞄に揉まれて折り目が増える前提で、最初からマージンを持っておく意識です。
ポスター・屋外掲示:H・1024pxで安全策
A3以上の屋外ポスター、店頭のぼり、駅貼りポスターには誤り訂正H(約30%復元)と1024pxを選んでください。屋外は日光による色褪せ、雨による滲み、剥がれ・破れが日常的に起きます。Hにしておけばコードの3割が破損しても元のURLを復元できます。
物理サイズは、読み取る人の想定距離から逆算します。コード本体(黒い模様部分)の一辺は読み取り距離の10分の1が目安。3m離れて読むなら30cm四方は確保したいです。1024pxのPNGなら300dpiで約8.7cm、150dpiで約17cmまで綺麗に印刷できます。さらに大きくするなら印刷会社にベクター変換を依頼するか、QRを大きい用紙に直接プリンタで吐かせると劣化なしで済みます。
名刺・診察券:H・1024pxで指紋に耐える
名刺裏のQR、診察券・会員証のQRなど、小さく印刷して持ち歩かれるものは誤り訂正H・1024pxで作るのが正解です。財布の中で擦れ、指紋がつき、汗で湿るなど、過酷な条件にさらされるからです。
名刺裏のQRサイズは1.5〜2cm四方が最小目安。これより小さくすると、誤り訂正Hでも読み取り失敗が増えます。名刺の右下に2cm四方のQR+4セル分の余白を確保するレイアウトが鉄板です。
用途別早見表
| 用途 | 誤り訂正 | PNGサイズ |
|---|---|---|
| スライド・Zoom画面 | M | 256〜512px |
| チラシ・店内POP | Q | 512px |
| 屋外ポスター・のぼり | H | 1024px |
| 名刺・診察券 | H | 1024px |