自賠責保険は強制加入(自賠法)
国土交通省「自賠責保険・共済ポータルサイト」によると、 自動車損害賠償保障法(自賠法)により、全ての自動車(原動機付自転車・二輪車含む)には 自賠責保険(または自賠責共済)への加入義務があります。 2026年に施行されるペダル付き原動機付自転車(いわゆるモペット)・ 一定の電動キックボード(特定小型原動機付自転車)も対象です。
- 無保険運行:1年以下の懲役または50万円以下の罰金(自賠法第86条の3)
- 違反点数6点:即免許停止
- 無保険で事故を起こすと自己負担で被害者へ賠償が必要
自賠責保険の補償範囲
自賠責保険は対人賠償のみを補償する強制保険です。 被害者1名あたりの支払限度額は以下のとおり(国土交通省告示)。
- 死亡:3,000万円
- 後遺障害:4,000万円(第1級)〜75万円(第14級)
- 傷害(治療費・休業損害・慰謝料):120万円
- 物損(車・建物等):補償対象外
- 運転者自身のけが・死亡:補償対象外
自賠責保険料(2023年4月改定参考)
自賠責保険料は損害保険料率算出機構が算定し、金融庁が認可する公定料率です。 年齢・等級・運転歴に関わらず、車種・契約期間・地域だけで決まります。 2023年4月改定後の参考料率(離島・沖縄を除く本土)は以下のとおり。
| 車種 | 24か月 | 36か月 |
|---|---|---|
| 自家用乗用車 | 17,650円 | 23,690円 |
| 軽自動車(検査対象) | 17,540円 | 23,520円 |
| 原動機付自転車 | 6,910円 | 8,950円 |
沖縄・離島は割引料率が適用されます。 自賠責保険料は車検時に2年または3年分を一括前納するのが一般的です。
令和4年自賠法改正と一般会計繰戻し
国土交通省ポータルサイトによると、令和4年に自動車損害賠償保障法が改正され、 2026年3月に一般会計から自動車安全特別会計への全額繰戻しが実現しています。 被害者保護増進事業(救急医療体制の充実・後遺障害認定の支援・自動運転事故の救済等)の財源として活用されます。 被害者・家族の方向け各種事業の案内はポータルサイトで公開中です。
任意保険(自賠責の上乗せ)
自賠責では補償しきれない部分を補うのが任意保険です。 法令上の加入義務はありませんが、事故時の賠償額が数千万〜数億円になるケースを考えると事実上必須です。
- 対人賠償保険:自賠責の不足分(無制限が一般的)
- 対物賠償保険:自賠責では対象外の物損(無制限が一般的)
- 人身傷害保険:運転者・同乗者のけが(自賠責では対象外)
- 車両保険:自分の車の損害(オプション・等級と運転歴で保険料変動)
- 弁護士費用特約:もらい事故時の弁護士費用
任意保険料は年齢・等級・運転歴・車種・地域・運転者範囲限定特約で大きく変わります。 20代単身では年間8〜15万円、40代複数等級では年間4〜7万円が目安。 ノンフリート等級は事故無事故で1等級ずつ上がり(最大20等級)、事故で3等級下がります。
カーシェア(タイムズカー基準)の料金
大手カーシェアのタイムズカー「ベーシッククラス」を基準に比較します。 2026年6月時点の料金体系(パーク24株式会社公式サイト準拠)は以下のとおり。
- 月額基本料:880円(前月利用なら無料時間は繰越なし)
- 15分単位料金:220円
- 6時間パック:4,290円
- 12時間パック:5,500円
- 24時間パック:6,600円
- 翌日延長6時間パック:2,800円
- 距離料金:6時間パック以上の利用時、20円/km
- ガソリン代・任意保険料:すべて料金に含まれる
マイカー対カーシェア 損益分岐点
マイカー年間維持費(自動車税・重量税・自賠責・任意保険・車検・駐車場・ガソリン代)を 月額換算し、カーシェアの月額利用額と比較します。 典型例として下記のシミュレーションが目安です(車両購入費・ローンを除く)。
| 月利用時間 | カーシェア月額(目安) | マイカー有利/カーシェア有利 |
|---|---|---|
| 月10時間 | 約5,500円 | カーシェア有利 |
| 月20時間 | 約9,800円 | カーシェア有利 |
| 月30時間 | 約14,100円 | ほぼ均衡(駐車場代次第) |
| 月40時間 | 約18,400円 | マイカー有利 |
| 月60時間 | 約26,900円 | マイカー有利 |
※駐車場代が高い都心部(月2〜4万円)ではマイカーの均衡点が後ろに、 地方で駐車場が無料ならマイカーの均衡点が前にずれます。 車両購入費・ローンを含めるとカーシェアの優位性がさらに広がります。
カーシェアが向く人・マイカーが向く人
カーシェアが向く人:
- 週末の買い物・レジャー中心(月10〜20時間)
- 都心部住まいで駐車場代が月2万円以上
- 運転頻度が安定しない(出張・転勤が多い)
- 車両管理(洗車・整備・保険更新)の手間を避けたい
- 家族でセカンドカー的に使いたい
マイカーが向く人:
- 毎日の通勤・送迎で月40時間以上利用
- 地方在住で駐車場代が無料・月数千円
- チャイルドシートを常設したい
- 大型犬を頻繁に乗せる・キャンプ用品を積みっぱなしにしたい
- カーシェアステーションが近隣に無い
関連ツール
車の維持費計算ツールで月利用時間を入力すると、本記事の料金体系に基づいてカーシェア月額と損益分岐点が表示されます。 自賠責・任意保険料の現実的な金額を反映するため、見積書・契約書の金額に置き換えるのが理想です。