基本公式
体脂肪1kgは約7200kcalに相当します。減らしたい体重×7200kcalを期間日数で割れば、1日あたりに必要な収支差(マイナスカロリー)が出ます。
1日の摂取カロリー目安 = TDEE − (減量目標kg × 7200 ÷ 日数)
TDEEは基礎代謝×活動量係数で算出した1日の消費カロリーです。この公式の答えが基礎代謝を下回るときは、期間を延ばすか目標を見直してください。
ケース①:3か月で5kg減(30代女性・体重60kg)
身長160cm・体重60kg・30歳・活動量ふつう(PAL1.75)の場合、基礎代謝は約1280kcal、TDEEは約2240kcalです。
- ・5kg減 = 5 × 7200 = 36000kcalの収支差が必要
- ・3か月(90日)で割る = 1日400kcalマイナス
- ・摂取目安 = 2240 − 400 = 1840kcal/日
- ・基礎代謝1280kcalを上回っているので安全圏
ケース②:半年で10kg減(40代男性・体重80kg)
身長170cm・体重80kg・40歳・活動量ふつう(PAL1.75)の場合、基礎代謝は約1640kcal、TDEEは約2870kcalです。
- ・10kg減 = 10 × 7200 = 72000kcalの収支差が必要
- ・半年(180日)で割る = 1日400kcalマイナス
- ・摂取目安 = 2870 − 400 = 2470kcal/日
- ・運動を追加すれば食事制限はさらに緩められる
ケース③:1か月で3kg減(厳しめ)
身長160cm・体重60kg・30歳・PAL1.75の例で1か月3kg減を狙うと、
- ・3kg減 = 3 × 7200 = 21600kcalの収支差
- ・30日で割る = 1日720kcalマイナス
- ・摂取目安 = 2240 − 720 = 1520kcal/日
- ・基礎代謝1280kcalまであと240kcal。余裕がなく、リバウンドリスク高め
このペースを続けると筋肉が落ち、TDEE自体が下がってさらに痩せにくくなります。月1〜2kg減のペースが現実的な上限です。
無理のないペースの目安
- ・体重の0.5〜1%/週:体重60kgなら週300〜600g、月1.2〜2.4kg
- ・1日のマイナス幅は300〜500kcal:それ以上は筋肉減少リスク
- ・摂取下限は基礎代謝以上:栄養素も不足しやすい
- ・3か月でいったん休む:代謝低下を防ぐリカバリー期間
食事だけより運動と併用
1日400kcalマイナスを「全部食事を減らす」のではなく、「200kcal食事を減らす+200kcal運動で消費」にする方が満腹感を保ちやすく、筋肉も維持できます。
- ・歩行30分(約100kcal)+ 軽い筋トレ20分(約100kcal)= 200kcal消費
- ・夕食のごはん半分(約120kcal)+ おやつ抜き(約80kcal)= 200kcal減
- ・合計400kcalのマイナスを無理なく達成
停滞期の見抜き方と対策
2〜4週目で体重が止まる「停滞期」は、体が省エネモードに入ったサインです。対策は以下の3つ。
- ・チートデイ:週1日だけ維持カロリーまで戻す
- ・運動強度を変える:有酸素中心→筋トレ中心へ
- ・水分・塩分を見直す:脱水で体重が動かない錯覚も多い
停滞期で焦って摂取カロリーをさらに減らすと、筋肉が落ちて代謝が下がる悪循環に。むしろ一時的に戻すのが正解です。
摂取カロリーの内訳も大事
同じ1840kcalでも「ごはん主体」と「たんぱく質重視」では筋肉維持の差が出ます。減量中はたんぱく質を体重×1.0〜1.5g/日を目安に増やすと、筋肉減少を抑えられます。
体重60kgなら90g(鶏むね肉400g相当)。脂質と炭水化物は、たんぱく質を確保した残り枠で配分してください。
医療機関への相談が必要なケース
- ・BMI18.5未満なのに減量したい
- ・糖尿病・腎臓病・心疾患などの治療中
- ・妊娠中・授乳中
- ・摂食障害の既往歴がある
- ・1か月で体重5%以上の急激な減量を希望
これらに該当する方は、本ツールの計算結果より主治医・管理栄養士の指示を優先してください。
使ってみる
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」/国立健康・栄養研究所「Ganpule式」/厚生労働省「健康日本21(第三次)」。