年代別 基礎代謝の目安(厚労省・食事摂取基準2020)
日本人の食事摂取基準による基礎代謝基準値(kcal/kg/日)と参照体重から算出した基礎代謝量の目安です。
- ・男性30〜49歳:22.5kcal/kg × 68.1kg = 約1530kcal/日
- ・男性50〜64歳:21.8kcal/kg × 68.0kg = 約1480kcal/日
- ・男性65〜74歳:21.6kcal/kg × 65.0kg = 約1400kcal/日
- ・女性30〜49歳:21.9kcal/kg × 53.0kg = 約1160kcal/日
- ・女性50〜64歳:20.7kcal/kg × 53.8kg = 約1110kcal/日
- ・女性65〜74歳:20.7kcal/kg × 52.1kg = 約1080kcal/日
男性は30代→60代で約130kcal、女性は約80kcal下がる計算です。毎日この差を食事で取り続けると、1年で4〜6kgの体重増になります。
なぜ基礎代謝は落ちるのか
主因は筋肉量の減少(サルコペニア)です。30歳以降、何もしないと年0.5〜1%ずつ筋肉量が減ります。
- ・筋肉1kg = 約13kcal/日の基礎代謝に貢献
- ・10年で筋肉5kg減 = 基礎代謝65kcal/日の低下
- ・実際には脳・内臓の代謝も落ちるため、合計100kcal以上の低下
裏を返せば、筋肉量を維持できれば基礎代謝低下の大半を防げるということです。
対策①:週2〜3回の筋トレ
厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」も、週2日以上の筋力トレーニングを推奨しています。
- ・スクワット20回×3セット:太もも・お尻の大きな筋肉を使う最効率種目
- ・腕立て10回×3セット:胸・肩・腕の主要筋を一度にカバー
- ・プランク30秒×3セット:体幹維持で姿勢改善・腰痛予防にも
- ・ダンベルローイング10回×3セット:背中の筋肉維持で姿勢キープ
ジム不要、自宅で1回20分。週2回継続で60代でも筋肉量を維持できることが研究で示されています。
対策②:たんぱく質摂取量を増やす
高齢者ほどたんぱく質の利用効率が落ちるため、若い頃より多めに摂る必要があります(同化抵抗性)。
- ・30〜49歳:体重×1.0g/日(体重60kgなら60g)
- ・50〜64歳:体重×1.0〜1.2g/日(同72g)
- ・65歳以上:体重×1.0〜1.5g/日(同90g)
一度に大量摂取するより、朝・昼・夕の3食に分散する方が筋肉合成に効率的(朝食でのたんぱく質摂取は特に重要)。
対策③:睡眠時間の確保
睡眠不足は筋肉分解を促進し、食欲ホルモンも乱します。7時間未満の睡眠が続くと、同じ食事量でも体重が増えやすくなります。
- ・成長ホルモンの分泌は深い睡眠時に集中
- ・睡眠不足でグレリン(食欲増進)↑、レプチン(食欲抑制)↓
- ・週5日以上6時間睡眠は基礎代謝低下のリスク因子
対策④:日常の活動量を増やす
運動以外の「家事・通勤・移動」で消費するNEAT(非運動性熱産生)を増やすと、TDEEを底上げできます。
- ・エスカレーターをやめて階段
- ・電車1駅手前で降りて歩く
- ・立ち仕事の合間にスクワット5回
- ・テレビCM中にストレッチ
小さな積み重ねで1日150〜300kcal上乗せが可能です。これは1年で5〜10kgの体重差に相当します。
対策⑤:朝食を抜かない
朝食抜きは体温低下→1日の代謝低下を招きます。特にたんぱく質を含む朝食は、午前中の代謝を10%程度上げる効果(DIT=食事誘発性熱産生)があります。
- ・卵2個+トースト+ヨーグルト = 約30gのたんぱく質
- ・納豆ごはん+味噌汁+ハム = 約25gのたんぱく質
- ・プロテイン+バナナ = 時間ない日でも約25g確保
やってはいけないこと
- ・極端な食事制限:筋肉が落ちて基礎代謝がさらに下がる悪循環
- ・有酸素運動のみ:筋肉量維持には不十分
- ・プロテインだけで筋トレなし:刺激なしでは筋肉は育たない
- ・「歳だから仕方ない」と諦める:60代から始めても筋肉量は増やせる
医師・専門家への相談が必要なケース
膝・腰の慢性痛がある方、糖尿病・高血圧の治療中の方、心臓疾患の既往がある方は、運動内容を主治医に確認してから始めてください。整形外科やスポーツクリニックで個別の運動処方を受けるのも有効です。
使ってみる
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」/厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」/厚生労働省「健康日本21(第三次)」。