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音域シリーズ #2

半音・全音・オクターブの音楽理論基礎

「キーを1個下げる」が音楽理論ではどういう操作なのか。半音・全音・オクターブの関係と、12平均律・1.05946倍・100セントを最短で説明します。

半音 = キー1個分

カラオケのキー「+1」「-1」は、すべて半音1個分の移動です。ピアノの鍵盤で言えば「隣の鍵盤に1つ動く」ことに相当します(白鍵と黒鍵を区別せず数えます)。

ドからレへ動くのは半音2個分。これを全音と呼びます。つまり「全音 = 半音×2」。ドレミ…の隣り合う音の多くは全音間隔ですが、ミ→ファとシ→ドだけが半音間隔です。

オクターブ = 半音12個分

1 オクターブは半音12個分です。同じ「ド」でも 1 オクターブ上の「ド」は、周波数がちょうど 2 倍になります。カラオケで「オク下で歌う」とは、メロディー全体を半音12個下げた状態で歌うことです。

多くのカラオケ機はキー調整が ±6 まで(業務機の一部旧モデルは ±5)。±6 = ちょうど半オクターブにあたります。「−6でも足りない」高い曲は、+N+オク下の組み合わせで実質−N以上の効果を得ます。

半音の周波数比 = 約1.05946倍

現代のカラオケや電子楽器が使う「12平均律」では、半音1個の周波数比は2の12乗根 ≈ 1.05946 倍です。これを12回かけると正確に 2 倍(=1オクターブ)になります。

A4(hiA)の標準周波数 440 Hz から半音上がると約 466 Hz、半音下がると約 415 Hz。これは音楽理論というよりは数学(指数関数)の世界です。中世音楽史では半音は「problematic interval」とされ、バロック以降に 12 平均律として確立しました。

100セント = 1半音、1200セント = 1オクターブ

音程をもっと細かく扱うときに使われる単位が「セント」です。100セント = 1 半音、つまり 1200セント = 1 オクターブ。チューナーアプリで「±10 セント」と表示されるのは、半音の 1/10 のズレを意味します。

カラオケのキー設定はセント単位の調整はできず、半音単位(100セント刻み)です。ピッチをもっと細かく合わせたい場面ではチューナーが必要になります。

移調 = 「同じ音程ぶん全部動かす」操作

音楽理論では「移調(Transposition)」を T_n(x) = x + n (mod 12) と表します。ここで x は元の音、n が移動する半音数。すべての音に同じ n を足すので、メロディーの形(音と音の間隔)は保たれます。

カラオケのキー設定はまさにこの T_n を曲全体に適用しているのと同じです。キーが何個違っても「同じ曲のメロディー」と感じられるのは、この音程関係が保たれているためです。

用語の早見表

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