手軽屋
ツール一覧

ツアー全通の年間予算と毎月貯金額の立て方

所要時間:約10分

ツアー全通のスケール別予算(5パターン)

ぴあ総研2026年6月発表の2025年ライブ・エンタテインメント市場調査によると、市場規模は8,564億円、公演数100,820回、動員9,223万人、1人あたり消費単価9,286円(コンサート・ステージ・スポーツ含む)です。推し活の年間予算は参戦スタイルで5パターンに分かれます。

  • ライト層(年5万円):年1〜2公演参戦、地元アリーナ中心、遠征なし。FC会員費年6,000円+チケ年2万円+グッズ年1.5万円+飲食年1万円。
  • 標準層(年20〜30万円):年3〜5公演参戦、関東圏内アリーナ+ドーム1〜2公演。新幹線遠征1〜2回、宿泊1〜2泊。矢野経済研究所オタク市場調査の中央値帯。
  • ガチ層(年50〜80万円):5大ドーム全通+アリーナツアー全通参戦。新幹線早割・夜行バス・飛行機先得を使い分け、グッズ・物販年10万円超。
  • トップ層(年100〜200万円):全国20公演+海外公演(韓国・台湾・タイ・上海)参戦。FC継続会費・新幹線・飛行機・宿泊・グッズすべて高額帯。
  • 限界層(年300万円超):複数推し兼任・全公演全通・複数FC会員・海外遠征頻繁。家計破綻リスクあり、家計簿アプリで月次収支管理必須。

推し活費の家計ルール(手取り10〜15%以内)

ファイナンシャルプランナー業界の家計バランスシート(金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」参照)では、趣味・娯楽費は手取り月収の10〜15%以内が破綻しない目安です。

  • 手取り月25万円:推し活費の上限は月2.5〜3.75万円、年30〜45万円。標準層〜ガチ層の境界。
  • 手取り月35万円:推し活費の上限は月3.5〜5.25万円、年42〜63万円。ガチ層フル参戦に届く水準。
  • 手取り月50万円:推し活費の上限は月5〜7.5万円、年60〜90万円。トップ層に近づく水準。
  • 手取り月20万円以下:推し活費の上限は月2万円、年24万円。標準層は到達可能、ガチ層は他費目削減必須。

『推し活費>食費・光熱費』の状態は家計破綻の典型シグナル。住居・食費・光熱費・通信費・社会保険料を先に確保してから推し活費を組むのが鉄則です。

毎月貯金額の逆算式

ツアー全通や海外遠征の目標額に対して、本番までの月数で割り戻し、毎月の貯金額を逆算する手法が「ライブ遠征マネープラン」の基本形です。

  • 5大ドーム全通45万円・本番6ヶ月後:月7.5万円貯金。手取り35万円なら可能、25万円なら他費目削減必須。
  • 5大ドーム全通45万円・本番1年後:月3.75万円貯金。手取り25万円でも他費目維持で達成可能。
  • 全国20公演100万円・本番1年後:月8.3万円貯金。手取り50万円以上が現実的、それ以下は分割参戦推奨。
  • 海外遠征50万円・本番3ヶ月後:月16.7万円貯金。短期では家計負担大、ボーナス充当か参戦見直し。

短期で目標額が達成できない場合、参戦公演数を絞る・グッズ予算を削る・宿泊をカプセル化する等のコストダウンを最初に組み、貯金額が現実的になるまで調整します。推し活・遠征費計算ツールで逆算式の試算が可能です。

複数推し兼任・分散参戦のリスク管理

複数アーティスト・グループ兼任の「DD(誰でも大好き)」推し活スタイルは家計負担が単推しの2〜3倍になります。

  • FC継続会費の倍増:J-POP・K-POP・声優・2.5次元のFC4団体兼任で年2.4万円。複数FCで同時に当落結果・公演日程を管理する負担も。
  • 公演日程の競合:同日異会場の競合発生時に片方を捨てる判断、FC枠当落の片方落選時の同行者調整等で精神的負担増。
  • グッズ・物販の累積:単推し時のグッズ予算年10万を、4団体兼任で年30万超に膨張させる事案多発。グッズ収納スペース・推し活部屋の空間圧迫リスクも。
  • 家族・パートナーへの説明責任:推し活費が家計の20%超え時、家族・パートナーへの事前説明と合意形成が長期継続の鍵。「推し活費はバレないと続けられない」は破綻フラグ。

カード決済・リボ払いの落とし穴

推し活費はクレジットカード・QRコード決済で支払うのが主流ですが、リボ払いは家計破綻の最短ルートです。

  • リボ払いの実質金利:年利15〜18%が標準帯、消費者金融より低いが住宅ローン1.5%・カードキャッシング15%との比較で「使ってはいけない手段」の最右翼。
  • ポイント還元のワナ:「リボ払い登録でポイント還元アップ」のキャンペーンに乗ると、ポイント還元1〜2%<リボ金利15%の構造で実質負け。
  • FC・公式オンラインショップのカード決済:ジャニーズ系STARTO・スターダストプロモーション・ソニーミュージック等の公式オンラインショップはほぼVisa・Mastercard対応。一括払いを徹底し、リボ・分割は使わない。
  • マイル還元率1%以上のカード:JALカード・ANAカード・SPGアメックスの3枚は遠征マイル特典航空券で実質還元率5〜8%帯。年会費2,000〜34,000円のうち、推し活ヘビーユーザーは年会費以上の元が取れる。
  • 家計簿アプリ(マネーフォワード・Zaim):カード明細自動取込で推し活費を月次集計、手取りの何%か可視化が破綻防止の第一歩。

推し活アプリ(Oshibana・Recolle)でジャンル別管理

推し活専用アプリは、参戦履歴・グッズ収集・FC会員情報・推し活費を一画面で管理できる近年の必需品です。

  • Oshibana:推し活SNS+家計簿の融合アプリ。FC・チケット・グッズ・遠征記録をジャンル別に分類、推し別の年間予算管理に最適。
  • Recolle(れこれ):推し活専用記録アプリ。参戦履歴・座席位置・グッズ収集の写真記録、推し別の年間支出グラフ化。
  • Oshi-Memo:シンプル特化型。グッズ収集と予算の2機能のみで、複雑なSNS連携を避けたい人向け。
  • 家計簿アプリ併用:マネーフォワード・Zaimで全体家計を管理、推し活アプリで推し別詳細を管理する2階層方式が定着。

ツアー全通の代替案(コストダウン3パターン)

「全通したいけど予算が足りない」場合の現実的コストダウン3パターン。

  • 主要3公演+配信視聴:5大ドームのうち東京・大阪・名古屋の3公演現地参戦+福岡・札幌は配信視聴。配信単価3,000〜5,500円で1公演分のコスト削減。
  • 初日と最終日のみ参戦:ツアー初日(セットリスト解禁の特別感)と最終公演(演出進化の集大成)のみ参戦。中間公演は配信視聴。
  • ライブビューイング併用:映画館での同時上映ライブビューイング(料金3,800〜5,500円)。当落落選時の代替視聴手段としても定着。