オール電化住宅の電気代相場・購入前に試算する方法
公開資料・電力会社公式プラン(2026年6月時点)
戸建てやマンションでオール電化を検討する際、最初に気になるのは「結局、月いくらかかるのか」です。本記事ではエコキュート・IHクッキングヒーター・蓄熱暖房・床暖房という4大設備の電気代を、時間帯別単価で試算する手順を整理しました。家電単体の試算は本サイトの「電気代計算」を併用してください。
1. オール電化住宅の月間電気代相場
一般的な相場感(オール電化向け時間帯別プラン契約・2026年実情)は以下の通りです。
- 一人暮らし(1LDK):月8,000〜13,000円
- 2人暮らし(2LDK):月12,000〜18,000円
- 3人家族(3LDK):月14,000〜22,000円
- 4人家族(4LDK 戸建て):月15,000〜25,000円
- 5人以上・寒冷地:月20,000〜35,000円
ガス併用住宅と比べると、電気代は約1.5〜2倍。一方でガス基本料金(月1,500〜2,500円)が不要になるため、合計光熱費では同等〜若干安いケースが多めです。
2. 時間帯別単価の考え方
オール電化向けプラン(例:東京電力「スマートライフS/L」)は、夜間(23〜翌7時)が約27〜29円/kWh、昼間(7〜23時)が約36〜43円/kWhと、時間帯で約1.5倍の差があります。
- 夜間機器:エコキュート(湯沸かし)・蓄熱暖房(床下蓄熱)→ 夜間単価で計算
- 日中機器:エアコン・洗濯機・電子レンジ・IH調理・PC・テレビ → 昼間単価で計算
- 常時稼働:冷蔵庫・換気扇 → 平均単価(夜2/3 + 昼1/3)で計算
3. エコキュート(給湯)
エコキュートはヒートポンプで深夜にお湯を作り貯湯するシステム。消費電力は1.0〜1.5kW(運転中)で、深夜5〜7時間稼働し、4人家族で月3,000〜5,000円程度。
試算例:消費電力1.2kW × 5時間 × 30日 × 28円/kWh = 月5,040円
ガス給湯器(都市ガス)の月3,500〜5,000円と概ね同等。プロパンガスからの切替では年5万円以上の差が出るケースもあります。
4. IHクッキングヒーター
3口IHの最大消費電力は約5.8kW(同時最大)。実運用では1食15分×1.5kW平均で計算すると、1日3食×0.375kWh = 1.125kWh、月33.75kWh、約40円/kWhで月1,350円程度。
ガスコンロの月800〜1,500円と概ね同等で、火を使わない安全性・夏場の室温上昇抑制が選ばれる主な理由です。
5. 蓄熱暖房(深夜蓄熱)
寒冷地で多い蓄熱暖房(蓄熱式電気床暖房・蓄熱レンガ)は消費電力3〜7kWと大きいですが、夜間単価で動かすため家計負担を抑えられます。
試算例:5kW × 8時間 × 28円/kWh = 1日1,120円、冬の3ヶ月で約10万円。本州中央部の戸建てだと冬季月3〜5万円が目安。
灯油FFヒーターと比べると、灯油価格が高い時期はオール電化のほうが安く、安い時期は灯油が安くなる、というシーソー関係。長期で見てどちらが安いかは判断が分かれます。
6. 電気床暖房(温水ヒートポンプ式)
ヒートポンプ式の温水床暖房は消費電力0.8〜1.2kW。LDK20畳で1日10時間稼働すると、1.0kW × 10h × 30日 × 35円/kWh = 月10,500円。冬季のみ稼働を想定。
電気ヒーター式(電熱線)は同じ畳数で月20,000円超になることがあり、ヒートポンプ式の倍。マンションでオプション選択する際は方式の違いを必ず確認してください。
7. 購入前の試算チェックリスト
- 該当プランの夜間単価・昼間単価・基本料金を電力会社サイトで確認
- エコキュート・蓄熱暖房は「夜間単価 × 仕様消費電力 × 稼働時間」で算出
- IH・エアコン・洗濯機は「昼間単価 × 消費電力 × 使用時間」で算出
- 冷蔵庫は「平均単価 × 年間消費電力量 ÷ 12」で月額算出
- 基本料金(10kVA契約で月3,000円程度)も忘れずに加算
- 本ツールの「2台比較」で現状のガス併用と差額を見える化
8. 関連ツール
- 電気代計算:本記事の試算を実際に行うツール
- 節電プラン乗り換え比較
- ガス代計算:ガス併用との比較に
- 家計簿テンプレート:光熱費を含めた家計管理