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SI接頭辞の使い方と2022年新規追加(クエタ等)

BIPM(国際度量衡局)が定める国際単位系(SI)には、10倍・1/10倍を表す接頭辞が24個あります。2022年の第27回CGPMでロナ(R)・クエタ(Q)・ロント(r)・クエクト(q)が加わり、現在は10^30〜10^-30までカバーされました。

1. 倍量接頭辞(10^1〜10^30)

桁を上げる方向の接頭辞は12個あります。デカ(da, 10^1)、ヘクト(h, 10^2)、キロ(k, 10^3)、メガ(M, 10^6)、ギガ(G, 10^9)、テラ(T, 10^12)、ペタ(P, 10^15)、エクサ(E, 10^18)、ゼタ(Z, 10^21)、ヨタ(Y, 10^24)、ロナ(R, 10^27)、クエタ(Q, 10^30)です。 1キロメートル=1000メートル、1メガバイト=10^6バイト、1テラバイト=10^12バイトのように使います。

2. 分量接頭辞(10^-1〜10^-30)

桁を下げる方向も12個あります。デシ(d, 10^-1)、センチ(c, 10^-2)、ミリ(m, 10^-3)、マイクロ(µ, 10^-6)、ナノ(n, 10^-9)、ピコ(p, 10^-12)、フェムト(f, 10^-15)、アト(a, 10^-18)、ゼプト(z, 10^-21)、ヨクト(y, 10^-24)、ロント(r, 10^-27)、クエクト(q, 10^-30)です。本ツールの長さ換算でmm→mを選ぶときの倍率はこのミリで、1mm=0.001mです。

3. 2022年に追加された4つ

2022年11月にBIPMの第27回国際度量衡総会で「ロナ(R, 10^27)」「クエタ(Q, 10^30)」「ロント(r, 10^-27)」「クエクト(q, 10^-30)」が公式に追加されました。背景は、世界のデータ量が10^24(ヨタ)バイトに達しつつある現状で、それを超える表記が必要になったためです。地球の質量は約6×10^24kg=約6ロナグラム、電子の質量は約9.1×10^-31kg=約0.9クエクトグラムと表現できます。

4. 工学表記(3桁刻み)の慣例

工学・電気の現場では、SI接頭辞のうち3桁刻み(10^3, 10^6, 10^9…と10^-3, 10^-6, 10^-9…)だけを使うのが一般的です。デカ・ヘクト・デシ・センチはm(メートル)のセンチくらいしか日常で出てこず、抵抗値・電圧・電流の計算では「数キロオーム」「数ナノファラド」のように3桁飛びで表します。これを「engineering notation」と呼びます。

5. 大文字・小文字に意味がある

SI接頭辞の記号は大文字と小文字に明確な区別があります。mはミリ(10^-3)、Mはメガ(10^6)です。「mB」は「ミリベル」となり、「MB」はメガバイトです。情報の世界の「kB」と「KB」もSI流儀では「kB=10^3バイト」が正解です。慣習で「KB=1024バイト」と書く分野もありますが、SI厳密にはKiB(キビバイト、IEC接頭辞)を使うのが正しい書き方です。

6. ツールで桁の感覚をつかむ

本ツールの単位換算ツールで1kmを選ぶと、mmの行に1,000,000という値が出ます。これはキロ(10^3)×ミリ(10^-3)の逆数、つまり10^6=メガと同じ桁です。SI接頭辞は「単位の中の数式」だと思えば、新しい桁が出てきても怖くありません。

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